Tuesday, March 22, 2022

Maiandros Restaurant

「これから訪ねるレストランの名前は? 住所は?」
「えっと…『マラドーナ』って名前の店だね」

アテネの先生の表情がこわばりました…。

「ちょっとスマホ見せろ! …マラドーナじゃねえだろ!?」←イラッた様子を口語表現で

僕の連想記憶術にキレ始めた、アテネの先生。w

「普段、他の人には記憶した名前は伝えないけどね」
「そりゃそうだ。ここは南米じゃないからな!」

そういえばスイスの先生もよくキレていたな。僕の連想方式に問題があるのかな?

 アルカイダ、ライオン堂、アナフィラキシーカフェ、マラドーナ…

きっと他人にはこういう連想方法を明かしちゃいけないんだね。(笑)

そうやって丁々発止やってるうちに、マラドーナに到着♪
お店の前は観光客がいっぱい歩いてて、呼び込みのおっさんが立ってるのはアクロポリ周辺と一緒。でもこうやって、呼び込み役に屈強なおやじを立たせたら観光客がみんな怖がって寄りつかないと思わないのかな?人手不足かな?

ホントはメアンドロスみたいな名前の店です。マラドーナって言っても通じそうな範囲内じゃん。
店内はこんなだけど、換気が良くて暖かい日中はテラス席だけに案内されるようです。

席をもらって… 赤シャツ着てるのがアテネの先生。やや不機嫌そう。
わざわざ英語で独り言を言ってるのは、間違いなく僕への当てつけでしょう。

「こんな… こんな、観光客しか入らないような店に、この俺様が入って飯食うなんて…」
「でもベスト10だって言うんだから、食べられないほど不味いものは出てこないでしょ」
「アテネには食べられないほど不味い物を出す店は無いと思う」
「そうだね。今のところそんな店は無かった。東京にもまず無い。でもアメリカには…」
「あるのか? お金払って注文したものが食べられないほど不味い店があるのか??」
「残念ながら、けっこうある。住んでみて驚いたけど、きっと多民族国家だから…」

若干呆れた様子の、アテネの先生。
でも、お金をドブに捨てたような食事を出す店がアメリカには一杯あるのって、真実だよね。

さて、注文を取りに来た兄さんに、炭酸水とオレンジジュースを注文。
炭酸水がやや微炭酸っぽい。

でもオレンジジュースが絞りたてで濃厚だから、少し飲んだら炭酸割りにしても美味しい。
アテネの先生は、ジュース=甘い、ので、勧めても飲みたがりません。

この後はお仕事が待ってるので、ビールも飲りません。お疲れ様です。

パンを持ってきてくれました。
ローズマリーやタイムが貼り付いた、全粒粉のパンです。タプナード(オリーブのペースト)も一緒。

これ、観光客に高評価な理由のひとつかも。

先生がギリシャ語で注文通してて「カラマレ」みたいな発音が聞こえた。
「イカを頼んだの?」
「判った? ギリシャはカラマリをよく食べるんだよ」
こんなです。ゲソまで嫌がらずに美味しそうに食べるのが、日本と同じ海洋民族っぽくて嬉しい。

サクサクで普通に美味しいイカの揚げ物でした。

僕はもちろん、ムサカを頼みました。
中味みっちり系の、正統派なムサカですね。何をもって正統とするかは判らんが…。

はい、だんめんず。
挽肉がきめ細かい。ベシャメルソースの層が暑いけど、若干もっさり気味かな。
茄子とジャガイモの塩梅が良くて、全体的にはバランスが良くてなかなか美味しい。

仕上げ的にはアクロポリのライオン堂(Liondi)のものに近くて、風味はいい勝負。

「で… 君のムサカの評価は?」
「アクロポリのリオンディにかなり似てる、密度の高いムサカで上々な出来上がり」
「じゃあ、美味しくて気に入った?」
「Yes and No. 美味しいけど、個人的には崩れやすい組み立ての、アルカディアのムサカが好き」

このムサカを評価している会話… 呼び込みの兄さんに聞こえちゃったみたいです。
ちょっと振り返った時に、目が遭ったら引きつったような笑みを浮かべていました。

お会計をしたら、店主と思しき紳士が出てきて…こんなものをサービスしてくれました。
チョコレートムースです。密度の濃い味でなかなか美味しかったよ。

アテネの先生はもちろん食べないけど、濃厚すぎてふたつは食べられませんでした。もったいなかった。

場所はモナスティラキ駅 Μοναστηράκι の裏手で、駅からすぐ近く。
アテネ中心部を訪れて、ハズレじゃないムサカを食べたい方にはオススメです。

Maiandros restaurant / Μαίανδρος Εστιατόριο
Address: Αδριανού 47, Αθήνα 105 55
Tel. +30 210 3210 181
maiandros-restaurant.business.site

Hours: everyday 10 am - 12 am

その後、アテネの先生がオフィスに行く前にショッピングするのに付き合って…
今度は「現代のアゴラ」のほうへやってきました。

「土曜日だからファーマーズマーケットの市が立ってるの?」
「いや… ここはアゴラの場外市場だから、毎日やってるよ」

市場に納まりきれないか、ジャンルが外れた食品等をテントで販売しているみたいでした。
テントが並んでいる反対側にあるのが、現代のアゴラ。
上写真の建物は魚市場で、その左が肉市場だそうです。

場外にはじき出されているテントで売っているのが野菜や青果なのは、そういう事情から?
でも、市場の建物の中が肉や魚ばっかりってのは、栄養素として偏ってない?
疑問は残りましたが、仕事に向かう前の先生に聞いたら長くなりそうなのでやめておきました。

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