Friday, October 7, 2016

苦悩

オペレーティングシステムを Windows 7 に交換して約1ヶ月...安定しましたが。やっぱ問題。
よりによってアドビ製品,Illustrator 7,8 がうまく動いてくれません。うちの冷凍庫よりすぐ凍結します。(号泣)

これより上のバージョン,Adobe CS5 Suite とか Illustlator 10 ならPC上の動作には問題がありませんが... ユーザーが劣化してきたので改変されたインターフェースやキーのショートカットについていけません。それにプリンタへ送り込むデータが全く同じものでも,バージョンが上がるに従って数倍も大きく重くなる。メモリがスカスカのプロッタプリンタにはあまりにも荷重すぎて挫折しまくります。(号泣)
特にツールの挙動が変わったのが辛い。せっかくフリーハンドでうまくトレースした・描いた。...と思ったベジエ曲線が,うっかりペンツールなんかで触ろうものなら Illustrator が勝手に手を入れてくれ,そりゃあもう大騒ぎさ。
よっぽど外部に 200GB 程度の外付け SDD を増築して IEEE1394 か SATA2 接続で Windows XP の起動も拡張してやろうかと思っています...。(怒)

というわけで,肝心のデザイン業務がちーっとも進まないので焦ってきました。(激汗)
そのためもあって,また当ブログは頓挫中です。お絵かきソフトに慣れて元のスピードで仕事がこなせて,なおかつクオリティの高い写真を記事公開用の目玉に持ってこられたら,再開するかも。それまで,また暫く静かになります。(10月3日の晩,これを記す)

Thursday, October 6, 2016

2016Mar.Barcelona - Restaurant Sant Pau

コレド日本橋にも分店があるレストランサンパウの,サンポール・ダ・マル Sant Pol de Mar 本店です。
東京店はそれでも立派なミシュランふたつ星ですが,本店は最高の3つ星を獲得し続けています。
毎年3月中旬はここ。とキメ打ちして,この数年はS.A.博士とともに訪ねておりました。

すでにRさんはいらっしゃらなくなりましたが,しっかりと「カップル御用達特等席」の7番テーブルへ。
もちろんオーナーのカルメさん&トニさん御夫妻にも再会できましたよ♪
ハーブガーデンやプラタナスのある裏庭。さらに駅のホームと時々電車,そして砂浜が拡がる海岸と青い地中海という一種シュールな組み合わせの独特な景色が拡がる窓際のまんなか席です。

そして... 僕たちが目一杯仰天するように多分Rさんもひた隠してくださったのでしょう。デグスタシオン(テイスティングメニュー)の構成がまるっきり変わっていました。

最初の仰天。ウェルカムドリンクがハウス・カヴァのCR20ではなくなりました。
ロゼのカヴァにストロベリーが浮かべてあります。
なんだかロマンチック。でも目の前にいるのは白髪のじいさん。(爆)

ついでに白状しておくと... 浮いている苺が口に入ってこなくてイライラしたのは極秘です。

高級懐石みたいにデグスタシオンの内容を書き連ねたものを受け取りました。・・・まさかの日本語版!?
この時のテーマは『』だそうです。季節毎にテーマを変えるという方法に変わっていました。「もし来週いらしていたら,次のテーマは『ダンス』になるんですよ♪」とのことでした。(後でジェロムさんも全く同じ台詞を言いながら,腰を振って説明してくれましたw)

・・・で,日本語に訳されているとかえって不安にかられる食材がいくつかある...。

 イソギンチャク... 富津海岸で踏み潰して遊んだけど,食べられたのか...。
 オイスターリーフ... 蛎殻のことだよね? インコさんがよく欲しがっていたけど...。
 プランクトン... (汗)。緑の皿だから,たぶんミドリムシのこと?
 海水... プランクトンに海水?? もうこのへんで脳が逝きました。

拝領した直後は老眼鏡をかけてなかったので,あちこち読み間違えて「ドクロ兵衛様のお仕置き?w」とか「ガンバ海老... 大阪産!?」とか「ポワローってベルギーの探偵??」とか自己脳内で勝手にウケていました。でもさすがにカレーの後の「ウコン」はターメリックの事だと自動的に補正が効きました。(笑)
 
英語でどう書いてあるかS.A.博士に見せてもらおうとしたら,ニマニマ笑って「ヤぢゃ♪」って言われました。

なので英語でどう訳されているのかは存じません。そして先生がワインを選択。
Celler El Masroig Les Sorts Blanc 2013 do Montsant

ベスト電器先生に言わせちゃうと「ガチャピン」ですが... ガルナッチャ・ブランカ Garnacha Blanca です。このところカヴァに加える「チャレロ xarello」という地産の白葡萄も気になっていましたが... スイスの先生はコンサバに,フランスでも見かける白ガルナッチャ(仏ではガルナッシュ・ブラン)を選んでくれました。

そして『色』をテーマにしたデグスタシオンが始まりました。

琥珀 クラゲ,ライスパスタ,ベーコン,ピーナッツ,カレー,ウコン
もう自分が馬鹿舌なのが判ってるから詳しくコメントしないけど,プレゼンテーションを通じてゼリー寄せとかパリパリ包みとか... 全体を通じてカルメさん&ジェロムさんの本領発揮です。

たぶんジェロムさんも一杯考えさせられて,相当禿げたものと思われ。(笑)

ピンク 馬肉,ビーツ,パイ生地
メヌを渡されても食材だけしか書かれていないので調理法が判らないのが,かえって楽しいかも。

 イソギンチャク,ポワロ葱,紫人参
リストされていませんが,エディブルフラワーはパンジーです。

グレー 茄子,レモン,セロリ,ベルモット,オイスターリーフ
蛎殻の型をした器に盛られてくるのも一興。言われてみれば牡蠣のような風味も貝殻のような風味も感じます。

 塩鱈(バカラオ),オリーブ,パプリカ,パセリ,プランクトン
バカラオを刻んだものが,おさかな形の下に潜んでいます。上のおさかなは多分プランクトンの?...ゼリー。
これ,スシが大好きなジェロムシェフの考案かもしれませんよ。

ここまで食べて来て,カラフルで楽しい! というのがかなり際立ってきました。
しかも,もちろん美味しいです。プレゼンで驚かされなから,食べてもビックリ。
これはまさにサンパウの真骨頂と申せましょう。

 海老,サフラン,エッグパスタ,山椒
黄色でエビかぁ?...と訝しんでいたら,海老は隠れていました。サフランや山椒といった性格のきつそうなスパイスは上品に使ってあるだけです。

 アーティーチョーク,ドゥロック豚の喉肉

ここでもう肉をはさんでしまう。コース構成にもコントラストがつけてあって驚かされます。

そして... 今まで「あの皿が美味しかったなぁ。また食べたいなぁ」と思っていたシグネチャーが。
アーティーチョークのソースが「赤」の皿に隠れているという驚き。

 ガンバ海老,ロメスコ出汁,パスタ,南瓜
これも「ロメスコ出汁」が聞き覚えのある材料で,なんだか安心。(笑)

書き方がいいかげんですが,どの皿もさすがに素晴らしく美味しいですよ。

 アンコウ,黒ニンニク,野菜

お皿がまっしろなおかげで,ホントに一瞬全部まっくろな食品が出てきたようでビックリしました。

で,人参やオクラを食べてみると... 現れたのが「黒ニンニク」のスライスでしょうか?
蝶々のような形で面白い。スイスの先生も「写真記録しておきなさい。」と命令してきました。(笑)

 牛のバラ肉,マトーチーズのディムサム
ディムサム=飲茶ですから蒸し物が出るのかな?と思っていたけど... 見かけは確かにそう。

でも,割ってビックリ。(カットして混ぜてお召し上がりください。と指示を受けました)
ビーフ&チーズのかほりとトリュフのかほりが... うっとり。

以上で,おさかな ~ おにくのコースを終え,次がチーズになるわけです。

ワイン Baridàチーズ,HKMソース,ピスタチオのビスキュイ
ピスタチオのビスキュイがいちばん下に隠れてるのは判るよね?Baridà チーズというのは見るからに山羊のチーズで繊細です。

 蝶豆の花のエスプーマ,海水
確かに青い。食品で青いというのは...? と驚きつつ,スプーンを差し込みました。

中はこんなんなってました。
これは以前に食した,前メートルのRさんもお気に入りの料理「アーモンドミルクのふわふわ仕立て」の応用です。アーモンドではなくもっと繊細な風味の「蝶豆」に変えて海水を感じるようになっています。

サービスパーソンさんが「青い色は天然色素なんですよ♪」って,材料を見せてくださいました。
青い花。もしかしてこれが蝶豆の花? それ聞くのを忘れたというか... やぱしスペイン語習わなくちゃ。>をれ

ベージュ 焦がしミルクパウダー,お茶,赤チコリ,ルッコラ,オレンジ
日本人だと「焦がしミルクパウダー」と言われなければ「きな粉」だと思ってしまうでしょう。風味は全然洋風です。

 24K金粉,チョコレート,生クリーム,ウヰスキー
筒の左手前上部に見えますが,24カラットの金粉だそうです。まぁ,金箔も金粉も金属の展性と延性を目一杯利用するから普通24Kだよね。

そしてパリパリの殻を割ったら,内部はこんな。
目の前に出てきた時点でもう香りがしていたけど,口に含むと... 予想通りに高級ウヰスキーのスモーキーなアタックが真っ先にやってきます。これは大人のデザートです。

プチフールは,この日はちょっと肌寒いけど,みんなもやってるし,せっかくだから庭に出て。
さっそくジェロムさんが出てきてくれました。S.A.博士とのツーショットも,もうこれが最後だから晒しちゃいます。

先生だけ晒すのは不公平だから... 見苦しくてすまん。>毒者
ジェロムさん,すごくスレンダー&マッチョになってると思ったらRさんに影響されて?走り込んでいるそうです。なお,この日は土曜日でしたが,翌日がバルセロナマラソンの開催日。ジェロムさんはこの晩のディナー(ラテンなので多分午前1~2時に終了!?)のお仕事をこなしてから,フルマラソンに参加なさったそうです。僕も写大の時には青梅から中野坂上キャンパスまで3時間半で走れたけど... ジェロムさんのほうが全然速いスピードで完走なさったそうです。(沿道へ応援しに行ったけど,あまりの人数でジェロムさんを見つけられなかった...。先生,途中で飽きちゃうし。(泣))

なお,ジェロム選手... 腰をフリフリしながら「『カラー』は今日まで。来週からは『ダンス』のテーマだよ~♪」って新メニューで嬉しそうでした。こっちはどんどんジジイになって衰えていくのに,他方でどんどんヘルシーに,なおかつ自分の道をずんずん進むジェロムさんとRさん。羨ましい限りです。

そして,プチフール。
「カタルーニャ地方の伝説の生き物」シリーズの2作目でした。フェラフォックという名前の怪獣ですが... これ以上私見を語ると放送禁止用語がふたつは出てきそうなので自粛いたします。(爆)
で,形は違うけど松の実を使う「天使のパイ」等の素材が同じで,食べるぶんには安心できます。でもいずれあの『タコ』や『郵便箱』みたいなのとか『猪の獅子舞!?』も登場してくるかと思うと... 私なんだか怖いわ。つか,全作品を観られるだけ長生きできるかが疑問。(笑)

最後にエスプレッソ・ドッピオをいただいて無事終了。
期せずしてスイスの先生と最後に御一緒した Fine Dining がサンパウになってしまいましたが,最高のレストランで最後の思い出を作れたのは偶然以上のものがあるように感じてしまいます。

最後のぱっちは,窓側席7番テーブルから店内を観ましたの図。
内装もかっこいいよね。

今度は来年。途中でアッラーアクバルとかかまされていなければ,またお邪魔します。

・・・以上,2016年3月に伺ったサンパウ本店さんでのデグスタシオンでした。またブログは休眠するかも...。

Wednesday, October 5, 2016

2016Mar.Barcelona - Bar El Jabali

2016年3月。バルセロナでの最初の晩はバルで夕食を摂りました。
毎度おなじみですが,こちらの「エル・ハバリ」です。

今回はサンパウでメートルをやっていらしたRさんがjoinしてくれました。(鏡に映り込んでますねw)
上述が過去形なのは,この時点でRさんはサンパウを退職なさってご自身のカフェテリアを開店する直前でした。Rさん,お店を開ける直前に日本へ帰省していらしたようでしたが,カタルーニャへご帰国なさったその晩にあたるこの晩餐に付き合ってくださいました。Rさん,ご多忙の折を誠にありがとうございました。重ねまして感謝いたします。我々は「をを,ご自身のお店を!? それは素晴らしい!」「次回は伺わなくてはな。」と,スイスの先生とふたりで来年はRさんのお店を探訪する約束をしていました。

・・・でもご承知のようにS.A.博士は他界。僕がぼっち訪問することになったので,来年の旅程を組み替えて正月の三箇日明けにいきなりバルセロナへ旅行することにしてみます。さすがは三つ星店のメートルだったRさんと,きっとその背後で味とメニューを指揮するジェロムさんw。すでに2軒目を居抜きで買い取ったらしく,ピッツェリアまで始めていらっしゃいます。次回バルセロナ訪問時は今まで行ったことのない地区に泊まって,この2軒+サンパウさんだけでお食事を済ませてきます! ...そうすっと毎晩ピザか?(汗)

さて我々は2階席の縁に座ってますが,ここからだと下の階のカウンターが見えます。
この店,我々ふたりを含め... なんかやたら,じいさんが多くね? ふけせんの僕的にはいい景色ですが。(笑)

さて,こちらのじいさん2名+まぢ美女1名は再会を祝しての宴会状態です。
お飲み物は僕の希望で,サングリア・デ・カヴァ。ほぼミモザだと思えばいいです。(苦笑)

このバルは1階がソーセージ屋&チーズ屋になっているので,そこらへんを中心にいろいろ食べました。
パン・コン・トマーテ,トマトとガーリックをこすりつけたトーストは定番で外せません。

これも定番で,僕が強く希望しました。
パパス・ブラバスです。揚げたポテトにトマトベースのチリソースがかかっていて食欲旺盛になれます。

そしてハム。
ハモン・セラーノを2種盛り合わせてもらったと記憶していますが... 馬鹿舌なので「おいしかった♪w」ことしか覚えていません。

Cured Meat のもう一皿,ソーセージの類はこんなでした。
写真だと5種類くらい盛り合わせてもらっているようです。スペイン(ホントはカタルーニャ)のチョリソは同じ名前でもメキシカンのものと違って激辛くない(つか,全然辛くない)ので安心して手が出せます。

チーズの選択はソフト&ハードの混在を希望しただけで,あとはRさんにおまかせ。
さすが現地在住しかも元3つ星店メートルの方に選んでいただくと,毎年訪れているバルで食べるチーズでも格別に美味しい物が選ばれて出てくる。S.A.博士とふたりで食べに来るのも楽しかったけど,プロのRさんが御一緒してくださると僕でもはっきり判るほど,選ばれたチーズの風味がまるっきり違います。

いろいろ楽しいお話しをさせていただきました。笑えた例を挙げれば... Rさんの『鯨ベーコン,美味しいですよね♪』という台詞に仰天したS.A.博士。よもやこの才媛までが海棲哺乳類を補食する野蛮人(とステレオタイプしている)な僕と同じサイドに立つとは!? と,かなりショックを受けている様子でした。

深夜まで楽しく飲んで食べて。店頭に出て。例の「スターのブロマイドとハム」の展示。
「この展示には何か理由があるのじゃろうか?」というスイスの先生の疑問に,優しいRさんがお店の方に尋ねてくださいました。そして「単にオーナーがハリウッドスターのファンなだけだそうです...」という非常に明確な回答を得ることができました。(笑)

明日はサンパウさんのお料理をご紹介します。メニュー構成がまるっきり変わってて仰天したよ。

Tuesday, October 4, 2016

2016Mar.Barcelona - BCN apartment by Airbnb

結局スイスのS.A.博士と一緒に出かける最後の旅となったバルセロナ... 続きのうち外せないポイントだけご紹介。
今回泊まったのも日本語で「民泊」って言うんですね。Airbnb経由です。古株会員かも。(笑)
場所は相変わらずエル・ラバル地区という中東系の移民が多い場所です。

いつも泊まっていたサイモンさんの部屋が改装中のため利用できなかったので,数ブロック南の部屋を発見・予約。
レトロモダンにリノベーションされた内装が今っぽい。これで一泊約100€だからお値打ちでしょ?

メインベッドルームはこんな様子です...。
バルセロナの宿では「テラスかパティオがあること」を条件に探しました。スイスの先生が朝晩に葉巻をくゆらすからです。今にして思えばあの葉巻をやる習慣が大食らいに加えて良くなかったのか...?

アパート一室を借り切っていますからキッチンも付いています。
コーヒーメーカーがネスプレッソではなくドリップなのだけが若干不満。でもバルセロナでは朝からコーヒーとチュロス(棒状ドーナッツ)の朝食をバルでとれるから,まあいいや。

シャワーは欧州標準。狭い・ぬるい・水量がイマイチ・水が硬い・排水が悪い。
バスタオルも少しゴワゴワ... とか,お安い民泊してるんだから少しは我慢。

そして,テラスシーティング。
日暮れと早朝はここに座って,朝はコーヒーをすすりながら会話をしていたわけです。スイスの先生はここで葉巻プカプカ。禁煙の部屋ばかりですが,屋外のパティオやテラス,ベランダでは喫煙OK。欧州はまだ今のところ喫煙率が高いのでこういう部屋を見つけ易く,かつ値段もお手頃。欧州のホテルで★★★以上かつ喫煙可の部屋を探したら...と考えると,さらにお値打ち感が高まることは必至。

このテラスにはちいさなレモンの鉢が置いてあったんですが... 多分上階からの落とし物が。
このへんはモスリム含有率95%超え。あのヒジャブで覆われた下にはこんなイケイケな下着が...。 ヲエー
あまりにもヴィヴィッドでレモンの樹と補色な色合いなので,ディスプレイしました。これ... 先生も僕も触るのがイヤでしたが,展示方法について先生から指示が出たので僕が負けました。(泣)