Friday, December 31, 2021

Season’s Greetings

毒者のみなさん、あけましておめでとうございます(日本時間にあわせて公開)
「おおきなネコが好き♪」という 14歳の少女が完成させたトラのステンドグラス。集中力が凄い子だったので、完成度が高いです。

今年こそパンデミックが収束して、安心して空の旅ができますように。
もう、検査や入国書類の準備だらけなうえ、ショボくなった機内サービスはたくさんです。

Thursday, December 30, 2021

El Nacional

日曜日の晩。明日はもうアテネの先生と別れて、アメリカへ帰ります。

最後の晩餐は… やはり2人前からしか注文できない名物料理、パエリアが食べたい。でも歩きたくない。
幸い、ホテルの隣のブロックにレストラン・コンプレックスがありました。なお、この場合の『コンプレックス』Complex は『複合施設』という本来の意味です。日本語の通用が少しおかしい。

ともあれ… パサジ・ダ・グラシアから入り込んだ、エル・ナシオナルというコンプレックスに入場。
ここには4軒のバーと4軒のレストランが入っていますが… 3連休の中日で混み合っています。

アテネの先生が御不浄に寄りたいというので外で待っていたら…すぐ出てきて、

「この便所の写真を撮れ!」
「そんな変態なこと、できません!」
「だいじょぶだから、とにかく来い」

便所に連れ込まれました…(汗)
他の利用者がいなくなった隙に、すかさず、ぱっち。

この、レトロなしつらえの手洗いを撮影して欲しかった模様。確かにカッコイイよね。

石の洗面台を…

「これ、海泡石じゃね?」
「こっちはマーブルだぞ」

…って評価していたら、他の御不浄利用者にドン引きされました。
僕、ここに便所の写真を撮りに来たわけじゃないんですけど…。

混雑を仕切っている係の人に「パエリアを出す店は?」と聞いて、2軒あるうちの高級な方だという店に。
LA LLOTJA、ラ・イョトハと読むんでしょうか? この店はガラガラ。

外は大混雑なのにここんちはガラガラ…。私、怖いわ。
相当御値段が張る店なのかと一瞬ビビりました。
でも結局ふたりで100ユーロだったから、妥当な値段というか…安かった。

予約持って無いけどテーブルがあるか聞いたら、本来は午後8時開店だそうです。今は午後7時半。

夕食時間の早い、海外からの観光客に限って早い入店を許してくれるみたいで、ラッキー♪
他にももう一組、英語で話す観光客がいました。その後、隣席にも英国人カップルが。

いちばん隅っこのテーブルをもらって… ほら、通路は大混雑で、通りすがりの人々の視線が熱い。
アテネの先生には店内を見渡せる側の席を譲って、外の喧噪は見せませんでした。

テーブルセッティングは比較的カジュアル。
テーブル中央の QR コードは、オンラインでメニューを見るためのもの。
最近はどこでもこういったコンタクトレスが当たり前になってきました。

でもさぁ… コロナちゃんの感染って接触感染は 1% 未満っていう報告もあるんですけど。

さて、まずはお飲み物の注文から。炭酸水はビッチィ・カタランを希望したけど、無い。
これがいちばん近い風味だという炭酸水が出てきました。
自然な風味で悪くないけど、ビッチィ・カタランのような塩味風味は無い。

「ワインは、シーフードだから白だよね?」
「どうする?シャルドネとかにする?」

うん… アテネの先生、基本はしっかりしてるな、と感心しました。

「カタルーニャにいるんだから、グラナッチャ・ブランカかチャレロが飲みたい」

あまりにも具体的な葡萄品種が出てきたので、注文取りの兄さんが破顔しました。

「地元のワインにお詳しいですね!!どちらも置いてますよ!」
「どっちのほうが辛口? あと、青臭いのはイヤなんですけど…」
「青臭さはありません。チャレロのほうが辛口です。チャレロは…」
「カヴァに使う葡萄品種?」
「その通りです! では、チャレロをお持ちします」

そんで、持ってきたのがこれでした。
Bodegues Sumarroca 'L-lo' Xarel-lo (ヴィンテージは不明)

う~ん… 甘いかも? あるいは甘い香りがあるので、そう感じるのかも。
ただ、確かに芝草さとか青臭い感じは皆無で、これは結構好きかも。

アテネの先生もこのチョイスを気に入ってくれて、結局二人で一本カラッポにしました。

ワインをボトルで頼むと、オリーブの皿がおまけに付いてきます。
オリーブの國から来たアテネの先生… 手が止まりません。

「この後はライスをたっぷり食べるから、あまりオリーブを食べないほうが…」
「大丈夫。普段から食べ慣れている」

そうかぁ。やっぱりオリーブ食って育ったんだぁ…。
食習慣が違う部分では、違いすぎててひたすら感心。

メインのパエリアが量多そうなので、アペタイザは一皿を分けあいました。

プルポ・ガイェーガというパプリカとガーリック風味の蛸を頼んだら置いてなくて、これを勧められました。
OCTOPUS I AIOLI
Octopus with pepper and olive oil served with creamed potato and a spoonful of mild aioli 
蛸にペッパーとオリーブオイル。ポテトとマイルドなアイオリソース添え

予想通りに蛸が柔らかい。アイオリに少し使ったガーリックがいい感じ。

「地中海の蛸って、めっちゃボコるから柔らかいよね。日本のは歯ごたえがあるよ」
「蛸は海辺で岩に叩きつけたりして柔らかくして食べるけど…日本ではそのまま?」
「そう。そのまんま茹でて薄切りにして歯ごたえを楽しむもの、かな?」
「ちょっと想像がつかない。柔らかくしないと蛸じゃない」
「以前TV番組で、イタリアだったかなぁ…蛸を洗濯機に入れてボコってるのを見た」
「それは酷い手抜きかも…」

やっぱり、地中海人的には蛸はボコってやわらかにするのが基本のようです。

蛸をやっつけているうちに、米が炊けました。
これで二人前なのかよ!? という大きな鍋。でも薄っぺらだから中味はそんな量でもない。

取り分ける前に、撮影させてもらいました。パエリア・マリスコスです。
蝦さんと海老さんが家族会議してます… 周囲にはアサリさんとムール貝さん達が。

蝦の背中の模様が…L結界浄化無効阻止装置のよぅでステキ! ←発作

「ランゴスチーノ(蝦)とガンバ(海老)は、日本語だとどっちも『エビ』なんだよね。漢字にすると違うけど」
「日本語って不思議すぎて手に負えない… 」

ウエイター君が取り分けてくれました。
あっ、封印柱を剥がした! ヒトを捨てる気!? ←悪化

爪の大きなのと小さなのが来たけど、夫婦蝦ということでしょうか?(笑)
解体するのが面倒臭くてイヤなので、爪の大きい方の蝦はアテネの先生に譲ります。
先生… 嬉しそうに、ちうちうと爪の中まで食べていました。

取り分けてもらった皿は、こうなりました。見た目は形象崩壊寸前だけど、美味しかったよ。
蝦ひとり、海老もひとり、アサリがふたり、ムール貝が4人。(数え方、間違ってる?)
ムール貝は好きくないので、全部アテネの先生に差し上げました。先生は狂喜乱舞。

もちろん『子供の時に海苔の網に付いたムール貝を踏み潰して除去するバイト』のトラウマも説明しました。アテネの先生の観点では、ムール貝を踏み潰す行為よりも、海藻を養殖するという行為が衝撃的だったようです。(笑)

出汁をたっぷり吸った米の中にはマッシュルームも入っていて、もう、うっとり美味しい。
けっこうな分量がありましたが、ふたりともキレイに完食しました。

食習慣を鑑みるに…ポテトと豆で育ったスイスの先生より、アテネの先生の方が旅の連れとしては相性いいかも。

ただし、糖尿の悪化を警戒して甘い物をいっさい食べないアテネの先生は、デザートを付き合いません。
僕もおなかいっぱいだから… でも、ソルベなら大丈夫かも。

ライムとセロリのソルベ、届きましたが…。
セロリが大嫌いなのに、なめてかかった自分を悔いました。

シックスナイン、99.9999% セロリ! ライムは酸味だけで、セロリに完敗してるし!

一口食べて床にころげそうになった僕のリアクションを見て、アテネの先生が試食。
「ぁ~… 確かにセロリの風味が凄いね」

こんな物体を口に含んで感想を述べる余裕があるヒト… 信じられない!!
でもサッパリしていて甘味と酸味がいいバランスなので、残すのも悔しい。

鼻に空気が抜けないように気をつけて食して… 完食しました

そして、チェックアウトして、マスクを装着したら…

 マスクがセロリ臭くなって、我慢できない!!

マスク外して泣きべそかきながら、ホテルまでの道を歩いていきます。
アテネの先生が「元気出せ!」とクリスマスデコレーションの前でポーズ取るし…。

「ほら、俺を撮れ!」って… この自信はどこから来るのか。
それにこのおっさん、身長185cmくらいあるから、このポーズはデカくて怖い…。
撮ったよ。もういいかい?

この後、今までの旅行中やった事のない「地鶏」と「ツーショット」というやつもやりました。(見せないよ)

もう、まるで田舎者の観光客みたい!(まさにそうなんですが…)

で、大通りの向こう側にコンビニを発見!
「僕ちょっと買い物してきますから…」
口直しに、トブラローネのアイスバーを発見!! これで口中のセロリ臭を除去できる!!

「し…信じられない!! ファインダイニングした直後にコンビニアイスを食べるなんて!」

なんか、コンビニのアイスを馬鹿にしてないか?
ギリシアってコンビニの地位が相当に低いのか?

「高級な食事をして、余韻が残っているうちに数十セントのアイス??
「2ユーロ50セント! 小銭が足りなくて2ユーロ40セントにまけてもらったけど」
信じられない!! なんでそんな事ができるの!?」
「日本ではトブラローネって高級なチョコなんですが…」
信じられない!!

I can't believe it!! の連発。周囲の通りすがりがみんな「痴話喧嘩?」と振り返るレベル…(汗)

どう言っても、それなりのレストランでお食事した直後のコンビニアイスは許せない模様です。
アテネの先生が感心するポイントとか幻滅するポイントが、だんだん判らなくなってきた…。

なお、トブラローネのアイスバーは、ごく普通のチョコレート味アイスでした。
さらに翌朝、マスクを嗅いだらまだセロリ臭くて、速攻で新品に交換しました…。

El Nacional
Pg. de Gràcia, 24 Bis, 08007 Barcelona, Spain
Tel. +34 935 185 053
Hours: everyday  12PM - 1AM

Tuesday, December 28, 2021

Fundació Joan Miró

アテネの先生が「ここに来る途中のバス広告で見た、彫刻の展示を見てみたい」と言い出しました。

場所を調べたら… モンジュイックの丘にあるミロ美術館。二日連続で同じ場所かよ!?
ケーブルカーとロープウェイは飽きたので、バスでやってきました。

幸い、ホテルから2ブロックのウルキナオナ駅前始発のバスが美術館前まで直行です。約30分で到着♪

余談ですが… バスの中での会話が凄く面白かった。
アテネの先生が Ropa Sucia という看板を見つけて…

「あれって『洗濯ばさみ』って意味なんだよ」

…と、教えてくれましたが、前席に座っている巨乳の美人さんが、

「いえ、あれは単に『洗濯』という意味ですから」

…と、訂正をかけてきました。

その、乳のおおきなイイ女が続けます。

「ごめんなさいね、会話に割り込んで」
「いえいえ。もう大歓迎です!割り込んでもらえて嬉しいです」
「そうそう。お姉さんキレイだし、英語もニュートラルで凄い」

二人してお姉さんとの会話は大歓迎。ミロ美術館へ向かっている事を告げたら、近くにある国立美術館へも是非どうぞと勧められました。で… その乳のおおきなイイ女は、その国立美術館前で降りていきました。

「なんだ? 美術館の学芸員だったのか?」
「でも、人なつっこいのが地中海系のいいところだって再認識できたよ」

アテネの先生… なにげに自分を加えて褒めてないか?(笑)

「彼女、低い前席からこっちを向くから、おおきな乳が気になって気になって…」
「おやおや… 60歳すぎの老人が、まだまだ元気だねぇ。(笑)
「スペイン語で『助平爺』は、Viejo Verde 緑の老人って言うんだよ♪」

こんな楽しい、通りすがりの出逢いがあったりするのが旅の醍醐味でしょうか。

さてさて、正式名称「ホァン・ミロ財団」(ホントはジョアン・ミロ)で現在開催中の内容が表示されていました。
期間展示の El sentit de l'esculture、カタルーニャ語を英語に訳すと The meaning of sculpture、という御題です。

僕はむしろ「カフェ」とか「ミロショップ」という文字が踊っているのに釘付けでした。(笑)

アテネの先生が「期間展示だけ・大人ふたり」の入場料を払って… 上階が期間展示室みたい。
この階段を昇って『彫刻の意味』という展示を拝観いたしましたが…

いきなり、これかよ!?
何このザルの中に砂利が入ってるだけ、みたいなの!?

「この容れ物を揺すったら、作者がブチギレたりするのかなぁ?」とつぶやいたら、背後にいた案内役の係員が…

「大丈夫。それもまたこの作品のありようですから」

・・・じゃあひっくり返したら? という意地悪な質問はやめておきました。(笑)

そうか… どうやらこの展示って、シュールな作品ばっかりみたいだ。
この、パイプからジワジワと泡が出てきてはこぼれるという作品も、かなり変。
理系の人間的には、泡がどうやって循環してるのかが気になって気になって…。

人造ダイヤと天然ダイヤの原石&ブリリアントカットしたものの比較展示。
触れないし、素人には全く区別がつきません。

・・・って、だからなんなんだよ!?

そして、シュールさが逝き切っちゃったような作品、キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
壁にもたれかかった柱。・・・そんだけ。 隣は… 綿が置いてあるだけの寝台。

こんなのがありそう… って思っていたら、ホントにあった。って感じ。(笑)

さらに、なんだか使徒みたいなのまで置いてあるし…。
そうだ、これは全部ヱヴァの使徒だと思えばいいんだ。と自身を納得させますが…

あんまりシュールじゃないものまで置いてありました。
なんだこれ? なんだこれ? 犬と形状が違う。

・・・ネコのコケシ

説明板を読んでいたアテネの先生が、

「それ…『ネコのミイラ』だって」

・・・なんだかなぁ。

そして、自分で勝手にタイトルを考えて付けるのが楽しい。という事に気づきました。
僕たち男の子♪』←勝手につけたタイトルの例。(笑) ©岩谷時子, 筒美京平, じゃにーず

これは具体的すぎて、タイトルなんか考えられない。
なんだか、小学生が図画工作の時間に作った作品みたい…。
でもちゃんと SWISS MADE って書いてあるのが、なんかイタイ…。

これはタイトルがすぐ浮かびました。
アダムスの器←やっぱり中毒

もっと別のアニメに中毒症状を示す人なら『ザク』とか言い出すかも。w
赤く塗ったら3倍速くなるかも…。www

これもまた凄く写実的な作品で、キモいのなんの。
内耳を見せる女

だからなんなんだよっ!!ハァハァ ハァハァ ハァハァ

「楽しんでる?」
「ぇぇ、まぁ…」

アテネの先生も、ここまでシュールな作品ばっかりだとは思っていなかったようで、僕の事を心配してくれます。
さすがに、マズったと思ったんでしょうか?

・・・やっぱ、使徒だからね。←この思考回路で観賞に耐えた

ほぼ観終えて出てきたら… あれ?普通のミロ作品が置いてあるじゃん?
階下の通路から、ホァン・ミロ大先生の通常展示室に逆行できちゃうみたい。このザルさがスペイン♪

ちょびっとだけ逆行して、通常展示の様子も何作品か見てきました。

この大きな作品は写しておきました。(フラッシュ焚かなきゃ撮影OKな、ブロガーに優しい美術館)
確かにミロっぽい。形状がグニグニすぎて使徒っぽくない。ちゃんとミロっぽい。

こんなグジュグジュな物体で、あか・あお・きいろ に塗っただけで作者が判るのが凄い。
ただ… この存在にどういった意味があるのかは決して考えてはいけないんだと思いました。

巨大なタピストリもありました。
乳のおおきなイイ ネコ←また勝手にタイトル付けてます

この作品は、レターサイズくらいに縮小したプリントがミュージアムショップで売られていたので、自宅用に購入。

せっかくなので併設カフェでお茶しましたが、EU ワクチンパスポートの提出を求められました。真面目に QR コードを読み取ろうとしますが、僕のはカリフォルニア州発行なうえ3回接種してあるので、エラーするみたい。普通に英文でリスト表示された内容を見せたらOKになりました。(加州のQRコードで読み取りOKな店もあります)

併設カフェのエスプレッソ&カプチーノの出来映えは普通。(写真撮り忘れました)

なんだかんだ言って、まぁそれなりに楽しめました。
でも、この美術館にまた足を運ぶことはこの後の生涯、もう無いでしょう。

Fundació Joan Miró
Parc de Montjuïc, s/n, 08038 Barcelona, Spain
Tel. +34 934 439 470
www.fmirobcn.org/en

Hours (under COVID)
  Thu - Sun: 10AM - 6PM
  Mon - Wed: Closed

Sunday, December 26, 2021

Nonna Maria (3)

バルセロナをたっぷり歩いた後の晩。iPhone の万歩計を見たら、2萬歩近く歩いていたのでびっくり。

そこで夕食は、ホテル前のバス停から7系統のバスですぐ行けるピザ屋さんへ。
でも…バス車内でお喋りしてて乗り過ごし、トラムに1駅乗って戻って来ました。「一駅なら歩こう」というアテネの先生を「せっかくだから、より多くの交通機関を体験しましょ」って説得しました。

結局、この日はバス・メトロ・ケーブルカー・ロープウェイ2種・トラム… いろいろ乗ったよ。
そして、やってきたのは理恵さんとジェロムさんの店、ノンナ・マリアさんです。

残念ながらお二人とも不在で、アテネの先生に紹介できませんでした。また次回。

アテネの先生が気に入ったのが、この緑の壁です。
「どうやって水をやっているんだろう?」
「多分、ミイラ化した植物を着色しただけ」
「いくらなんでも、そんな…」

すみっこの苔が外れるので、外してカラカラに乾いた裏側を先生に見せたら、納得&驚愕。

「最初の学校は百姓学部で、次が写真大だったから、葉緑素の色じゃないのは判る」
「君の才能は複雑すぎる。なんでも知ってるんだ」
「いやいや。同じ事ずっと学ぶ根性が無いだけ。生涯学習の弁護士なんて無理ゼッタイ」

謙遜しているんじゃなくて、飽きっぽいから無理だって正直に伝えているだけですが… まだ感心していました。

さて、アペタイザは… まずやはり『男バナナ』の刺さったワカモーレを。
ふたりで来たら、男バナナが山盛りで嬉しい。ちゃんと客を見て加減するのが凄い。

「このバナナチップ、すごく美味しい!」
「正確にはプランテーンという、澱粉質の青いバナナだけどね」

わざわざ高価なプランテーン(スペイン語だとプランタノ)を使うという凝りようにも感心していました。

そして「昨日も食べたのに?」と怪訝なアテネの先生を差し置いて、クロケタスを。
「このコロッケ… 昨日の店より美味しい!?」
「材料がいいんでしょうね。元ミシュラン3つ星店のエグゼクティブシェフの仕入れだから」

確かに、タパス24で食した翌日なので比較可能ですが、イペリコ豚ハム入りのコロッケは最高です。揚げたてサクサクは同じでも、中のクリーミィさが違う。さらに外側も、ここのは日本のパン粉っぽくて美味しい。

アテネの先生はピザを選ぶのに迷って、僕に「美味い奴を選んでくれ」と哀願してきました。
先生にはピザ・ジェロムで。

アテネの先生… 手が止まりません。具がフレッシュなのが斬新で、感動しきり。

僕は地味なピザで。
プロシュート・ハムとキノコのピザ。

これも、とろけたチーズに具材がよくあって、素晴らしく美味しいピザでした。
ピザ生地が極薄なので胃にもたれず、どんどんいけるのも嬉しい。

デザートは、僕だけ。
焼きバナナにバニラアイス、で。これはここんちのシグネチャーなデザートです。
アテネの先生もスプーンひと匙食べてみて、出来映えに感心していました。

当然ですが、バルセロナを訪ねたら必ず一度は寄るお店です。

Nonna Maria
Av. de Sarrià, 50, 08029 Barcelona
Located in: Meliá Barcelona Sarrià
Hours: everyday  1-4 pm,  7-11 pm (L.O. 10:30 pm)
Reserva Tel: +34 93 444 5769

Saturday, December 25, 2021

シン・マタイ 4:19

毒者のみなさん、メリークリスマス!!

T学園で週イチしっかりと洗脳を受けたのに、ち~っとも身に付かなかった 死海文書 新約聖書…。

外伝 マタイによる福音書 には、パイロット 弟子(使徒)を調達するシーンが記載されています。
(ところで「聖マタイ」って、スペイン語で「サンマテオ」なんだよね)

私についてきなさい。そうすればあなたがたを、ヒトをとる漁師にしてあげよう。
すると、ペテロ、アンドレ、ヤコブとヨハネはすぐに網を捨て、イエスさまに従いました。
(マタイによる福音書4章19節)

僕がまだ覚えているほど有名な、この マルドック機関 ガリラヤ における使徒勧誘の話に似た実話が…

この聖なる日に、聖書とはまるで関係なくてばちあたりかもしれましんが・・・

この間、たまたま読んで知った、すしざんまいの社長がソマリアの海賊を完全に沈黙させたという話※ は、この「マタイ 4:19」にソックリだと思いました。(※リンク先が削除されました…)

すしざんまいのホームページによれば…(以下談下げ部は無断で抜粋)

『ソマリアで海賊を撲滅した、という話が広まっていますが、正しくは現地で海賊が生まれる原因をなくし、海賊をしていた彼らが今後暮らしていくための手助けをしました。』

…という、素晴らしい美談になっているではありませんか!? しかも実話!!

【脱肛後追記ここから】
この話を載せていたプレジデントオンラインは事実誤認だとして当該記事を削除・謝罪していますが、面白いのでここではこのままにしておきます。www
【脱肛後追記ここまで】

この実話を、あえて「マタイ 4:19」のように仕立てると…(ぁぁ、ばちあたり)

私についてきなさい。そうすればあなたがたを、マグロをとる漁師に戻してあげよう。
すると、ソマリアの海賊たちはすぐに銃を捨て、すしざんまいの社長に従いました。

これによって、ソマリアの海賊は完全に沈黙。

これは素晴らしい。 なんという美談!!(事実誤認かもしれないけどw)

いままで、すしざんまいの社長さんのイメージは…

 ・正月の初競りで、通常ではありえないような値段でマグロを買い付ける。
 ・その下手したら億単位で買い付けたマグロを鮨にして本店の定価で売る。
 ・すし職人でもなく、自身では鮨を握れないのにマグロ解体ショーをやる。

…こういった、ネガティブであざとい印象しかありませんでした。
恰幅がいいのだけが、幸せを撒いてくれそうだと思っていました。←でぶせん

今回知った、ソマリアの海賊問題を平和的に解決した手腕は非常にポジティブな驚きでした。今度築地へ行く時には、ぜひ『すしざんまい本店』で少しつまんでいかなくては、と思わせてくれました。(築地はその前に何が何でも行かなくちゃいけない場所がありますが…)

木村社長さま、世界への素晴らしい貢献をありがとうございました。
今後のさらなるご活躍、ごハッテンを祈念いたしております。




  §

で…「ソマリア」って聞くと、前職の後遺症で『ソマリ』というゲームを思い出します。
こんなの。 (残念ながらヤマアラシのジレンマは関係ありません)

これ、素晴らしい出来のパチもんゲームで、ソニックのステージをマリオが駆け抜けるという作品です。香港の薄汚い露店ゲーム商に「ソマリ、ある?」って聞くと、隠してあったのをコソコソ出して売ってくれました。もちろん紫外線で書き換え可能な EPROM に焼き付けたパチもんカートリッジに入っていました。

まるで、現在の也ガと妊天堂の仲良し状態を予見したかのような作品。2008 北京五輪用のゲームでソニックとマリオが一緒に競技するシーンを観たら、この『ソマリ』を思い出して心房細動を起こしそうになったのは秘密です。

ソマリもソマリアも、平和的におさまったようで、メリークリスマスですね。←無理矢理

でわ、毒者のみなさま、尾身クロンに気をつけて、どうか良い年の瀬と新春をお迎えください。