土曜日の朝。天気予報が当たって快晴。予定通りに郊外の丘へ出かけました。
タクシーで近くまで乗りつけてから、徒歩で山道を登ると… 修道院があります。
壁に囲まれた修道院跡ですが、参観できるようになっています。
堅牢な壁に囲われています。山奥にあっても、かつては山賊とか悪い人がいっぱい押し寄せたんでしょう。
左側が厨房や会議室。右手には礼拝堂があります。
宗派はもちろん?のギリシャ正教。
オスマン帝国の支配があった頃にうち捨てられて、その後修復作業が進んで2009年に修復が終わったらしい。
位置関係からすると… 現在の入口は右上のほう。左下・手前にあるのが礼拝堂です。
ここで暮らしていて、目の前が修道院って、どういう気持ちだったんだろう。
マスク外して電話する奴。(屋外でも、この施設内はマスク着用規定)
ちょっと下の方から撮影したせいもあるけど… デヴだけど足が長くて頭がちいさくて八頭身に見えて、なぜか悔しい。もっとも、身長が 183cm あって、もし頭でっかちだったら、それはそれでかなり怖い。
電話の邪魔にならないように離れて庭先を眺めていたら、春の野草が咲き始めていました。
スミレです。葉が丸いので日本のタチツボスミレに近い種だと思います。
電話を終えたアテネの先生がやってきました…。
「ほう、もう春の花が咲いてるね」
「キレイなバイオレット(スミレ)の花だよね」
「いや。これはバイオレットじゃないだろう?」
この程度の植物の同定なら、いくら地元の人に言われてもこちらの自信は揺るぎません。
「バイオレットです! ヴィオラ Viola に分類されます!」←キレ始め
「ごめん… 百姓の学びを受けた人にはかなわない」 ←キレ始めを予知
とりあえず弁護士を論破したぞ。w
写真に撮ったらハッキリ判ったよ。アテネの先生って… ザビエルだったんだね。(そこか!?)
もちろん修復して十年ちょっとだというせいもあるだろうけど、外光が差すと黄金色でキレイ。
てっぺんの十字架が、xyだけなくz方向にも、3D で展開されている?
土曜日の朝に、一人だったら絶対訪れなかったであろう場所に案内されて嬉しかった。
Kaisariani Monastery of Saint John
Ιερά Μονή Αγίου Ιωάννου Προδρόμου Καισαριανής
Address: Καισαριανή 161 22
Tel. +30 210 7224 167
Hours: everyday 8 am - 6 pm
あ。修道院の中庭に、ネコ発見!! とてもキレイなトラネコさんです♪
「に゙ぁ゙~ご~♪」
反応しません…。もっと大声で呼ばなくちゃダメかな?
「に゙ぁ゙~ご~♪」
アテネの先生、かなり引きながら聞いてきました。
「いったいどうしたの?」
「ほらあそこ、ネコがいる」
「英語でどう言う… 誰かに飼育されていないネコは呼んでも無駄だろう?」
「英語では Feral Cat か Stray Cat。人になついていれば Stray Cat だよ… あ、寄ってきた!」
「に゙ぁ゙~ご~♪」
だんだん近づいてくる♪ シッポは「かまってください」の位置にアップ!
「に゙ぁ゙~ご~♪」
「もう呼ばなくてもいいんじゃね?」
さらに近づいてきたトラネコさんは、まさかの行動に出ました。
ねこあつめに負けて後味の悪いまま、修道院を後にします。
ゴロゴロゴロ…す~りスリスリ… って、俺が呼んだのにそっちへ行くんかい!?
「く… 悔しい。負けた」
「かわいいけど、きっとこの修道院で飼われているんだろうね」
そのまま、丘の稜線を歩きながら麓へ降りようと言われました。…歩くんかい。
また美ネコ発見!! 今度はクラシックのシマシマな赤猫さんです。すごいキレイな色。
さらに丘を歩くと… 今度は廃墟になっている教会が。
遠目に見たら家畜小屋みたい(ぉぃぉぃ)ですが、それなりに大きな建造物です。
さらに… もう歩きたくないけど、クルマが走ってる場所まで降りないと帰れないし。(泣)
「サクラの花? 満開だねぇ♪」
樹勢や花の色からして、きっと欧州の山桜だと思いました。
「これはアーモンド… って、君のほうが専門家だったね」
「いや… 欧州の植生は詳しくない。カリフォルニアのアーモンドは花がもっと白いし」
普通は果樹園に植わっているので、こんなに育った野生っぽいアーモンドの木は見たことがありませんでした。確かに木の下には、アーモンドが入っていそうな、去年の実の天神様がたくさん落ちていました。
…でもなんか、小柄。
ギリシャはヒトのオスが大柄なのに、ネコは小柄。栄養の問題か?
この子は人見知りがあるようで、呼んでも無駄でした。
アテネの先生によれば、僕の呼び方が怖いそうです。
看板の英語には「近代キリスト教の教会跡」って書いてありました。
近代って言われても、なにしろ紀元前から歴史が続いてる國なので、いつ頃か不明。多分、ローマ帝国の支配後、オスマン帝国の支配前くらいでしょう。
6フィートちょっとあるアテネの先生と比較すると、天井の高さが判りますよね。
「いい天気だねぇ。休日はこうやって郊外の新鮮な空気を吸って歩くんだよ♪」
「それはそれは。健康的な生活で時間を有効に活用していますねぇ」←ほぼ嫌味
アテネの先生はこの丘を歩き慣れているらしく、迷うことなく麓へ降りました。
でもタクシーを見かけない… と思ったら、墓場があって、そこに黄色いクルマが!
「あ、タクシーがいる!」
「でも墓参りの客待ちじゃね?」
それでも、アテネの先生が運ちゃんに話しかけてくれました。
【ギリシャ語で会話中】
「草むらで小便してきたら市内へ行ってくれるって。先に乗って待ってろって♪」
若干デリカシーに欠ける会話をしたみたいだが…
「ラッキー♪ もう歩かずに済む~♪♪」
「で、市内って… どこへ行きたい? 希望はある?」
「中心部だったら、プラカ地区へでも行けばいいんじゃね?」
「判った! まだ仕事のアポまで時間があるから、プラカを歩いてから昼食を摂ろう!」
げ。…まだ歩くんかい!?
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