ここにはアメリカ合衆国軍が進駐している、ホテルニュー山王があります。
(※今記事は低照度のため写真の画質が粗いです。同行したお二人なら、めっさ補正かかってるのが判ると思われ)
たとえ米国籍でも一般人は入場できません。Uniformed Services ID を所持しているか国務省勤務者に限られます。
幸い僕は入場可能で、最大25名までのゲストを同伴していいそうなので、帰省するといつもお食事していきます。
入口でベスト電器センセイ(以下、岡山のセンセイ)の御到着を待って、衛兵?さんに全員が写真付きIDを見せて入場。
夜の玄関はしっとりと、こんな感じ。なかなか高品位なホテルの風情を醸し出しています。
ありがとう、日本國の「思いやり予算」!(そう。ここは事実上日本が貢ぐ予算で運営されているのだ)
メインダイニングルームへ入って... 僕の名を告げるまでもありませんでした。
Oh! Good evening, Mr. obaKoba, sir! How are you doing?
レストランの支配人さんがいきなり出てきて握手され、3名の予約席へ案内されました。
僕たちのテーブルを担当してくれたサービスパーソンさんも気さくでにこやかなおじさん。ただし、ここんちは2階にある鉄板焼 KIKUYA と違い全て英語での会話になりますが、今日のメンバーは全員バイリンガルなので無問題。
オーダーを通す前に、まずは泡で乾杯です。
市場価格とお店の価格を比較してお得なのは、加州シャンドンのロゼか純正ランス産モエのドンペリ。
Chandon California Rosé NV
気配りが身上のiSOさんが、財布に優しいおチープなシャンドンのロゼを選んでくださいました。感謝です。
ロゼなのでピノが多め。この後のお食事かなりをカバーできる泡ですが...
せっかくなのでこの後も加州の白と赤を瓶でお願いしました。(飲んべがふたり一緒だしw)
パンの配布に来てくださり、3~4種から選択。なぜかイタリアンなパンが多め。
黑オリーブ入りのフォカッチャと、日干しトマトか何かが入ったパイ生地を重ねたようなパンを所望。
どっちもスパークリングワインと相性いいです。
オーダーを無事に通して... 前菜がさっそく出てきました。
岡山のセンセイはシュリンプカクテルで。
Wellington’s Shrimp Cocktail
Paired Grilled and Sautéed Shrimp with Tomato, Peppers, Red Onion, Avocado, Lime and Jalapenos
「・・・なんか思ってたのと違うんですが。」とは、岡山のセンセイの台詞。僕たちも確かにそう思った。普通は海老がカクテルグラスにひっかけてあるよね。ここんちのは体格がいいし、アボカドとか添えてある。
iSOさんは僕が前回試して好印象だった、でんでん虫でいきました。
Escargot en Croute
Escargot Baked in Garlic Herb Butter under a Golden Pastry Dome
で、確かみっつ来ると記憶していたのでこれを一個づつ分けました。
Lobster and Crab Crostini
Warm Lobster and Crab Salad Served on Crispy Saffron Crostini
要するにブルスケッタですが、ロブスターと蟹肉が載っている豪華版です。一切れだけでも豪勢な気分♪
そして... 僕の前菜は鴨に走りました。
Smoked Duck Breast
House Smoked Breast, Accompanied with a Blueberry Compote
Magret de Canard、鴨の胸肉スモークです。脂身の部分が薄いけど燻製香もよく乗って充分に美味しく、ロゼとあう。
のんべの皆さん、順調なのでロゼ泡一本あっという間。今度は加州の白、シャルドネにしました。
Rodney Strong Sonoma Coast Chardonnay 2014
iSOさんも僕も知らないワイナリーだったので試してみました。樽香が乗ってMLFがかかった典型的なカリフォルニアのシャルドネです。数年前にはMLFを抑えたシャッキリ系のシャルドネが流行りましたが、こいつはまた教科書通りに戻った感じの白です。岡山のセンセイが主菜にシーフードを持ってきたので、この先の料理に充分引っ張れそうな白です。
ここで、特に頼んでもいないのにサラダが挟まります。前菜→主菜と選ぶと自動的にサラダが追加になる模様。
ベルジアンエンダイブ、アーティーチョーク・ハート、ベビースピナッチ、チェリートマトのサラダです。黒いのはカリカリ。「竹炭入りクッキー」みたいな物体で、クルトン相当です。ドレッシングに少しハーブ。ペスト入りかな?
僕はワインをのんびり飲っているので、テーブルの上はこんな。
白もロゼ泡も居残ってますが... 他のおふたりは順調に消費していらっしゃいます。ついて行けません。(爆)
そして、メインコースが届きました。
iSOさんは「店名にもなってるシグネチャーディッシュですから」という僕の勧めで、これを。
Beef Wellington
Beef Filet Coated with Mushroom Duxelles and Wrapped in Puff Pastry
牛フィレ肉のウェリントン仕立てです。ビーフの焼き加減はミディアム。ソースはガーリック・ドゥミグラース、ポテトはベイクトでサワークリーム添え。ここ最近は赤身のお肉に凝っているとおっしゃるだけあって、きわめて順当です。
岡山のセンセイ... 主菜も魚介系に走りました。残念なアメリカの牛肉は避けました。w
Mixed Seafood
Asian Marinated Scallop, Shrimp and Lobster Tail Sautéed with Star Anise Port Wine Reduction,
Accompanied with Smoked Foie Gras, Caramelized Vegetables, Pickled Red Onion and Wild Rice
すごい。メニュー解説が2行もある(笑)。いろんなシーフードの盛り合わせで美味しそう。
僕もこんどこれにしようかな。
そして僕はまたシグネチャーディッシュで行きますが、肉を変えてみました。
Lamb Wellington
Lamb Loin Coated with Mushroom Duxelles and Wrapped in Puff Pastry
ラムのウェリントン仕立てです。レアで。とか無茶を言わずにミディアムレアで。
時期の問題もあるかもしれませんが... これ、同じ値段だけど牛フィレよりいいかも。肉質がきめ細かでしっとり柔らかい。今度また頼むならこっちです。
ソースはiSOさんと同じガーリック・ドゥミグラースで、ポテトはトリュフ・マッシュポテト。いい組み合わせでした。
そして、主菜にあわせた赤はナパの谷のメリタージュ。
Franciscan Estate Magnificat 2007 Bordeaux Style Red Meritage from Napa Valley, California
ワインリストに収穫年が載っていないのでソムリエさんにヴィンテージを伺ったら...
「2007年ものが4本あります。その次の在庫は2014年になります。」
「そしたら2007年を抜いてみて。美味しかったらあと2本持ち帰りますから、確保して。」
「ゲストのお二方へのお土産になさると予約係から伺っておりましたので、そのように。」
・・・で、抜いてもらって、テイスティングしてみたら... いいよ、これ。
確かにボルドー風だけど、典型的なカリフォルニアの赤らしさであるダークベリー&チェリー系果実感が充分に乗っている。カベルネだけに頼らない枯れたっぽい奥行きも出ているし、いかにも2007年ものらしく既にタンニンは丸く Drink Now なピークに来ているので余韻も凄く綺麗で、のんべのお二人へのお土産にはピッタリです♪ その後お二人からは「ブショネっていた」という苦言は頂戴しておりませんので、ハズレは回避できたと思われます。
「かしこまりました。お持ち帰り用に包装いたしましょうか?」
「大丈夫。ちゃんとネオプレン製の対衝撃バッグを持ってきました。」
用意周到にダイバーのウェットスーツ素材みたいなワインバッグふたつ持参してました♪バッグに入れてお持ち帰りいただきましたが... もしかして岡山のセンセイ、機内持ち込みできないじゃん!...って後で気づいた。でも、もう後の祭り♪w
そして、主菜を食べ終えてデザートに入ります。
5月の限定デザートは、このふたつでした。
肉が響いたiSOさん、シングルディップのストロベリーソルベに逃げましたが、アメリカ軍は逃亡を許しません。
「一種類なのに... なんでこんなデカいんですかっ!?」
「ここ、アメリカですから...。w」でも、胃に入れば水になるから。
僕は好物の「パッションフルーツ」のキーワードにやられて、月替わりを。
Chocolate Passion Fruit Mousse with Fresh Seasonal Fruits
酔っ払っているから言われて気づく程度ですが... チョコムースには確かにパッションフルーツの風味が酸味と一緒に。
他のお二人はダブルエスプレッソをご注文でしたが、僕はレギュラーコーヒーを所望したら、おかわり付きで嬉しい♪そして、岡山のセンセイが、僕達が密かに用意した火に自ら飛び込む虫になりました。(笑)
ベスト電器センセイ:「そういえば私、あと2週間で還暦を迎えるんですよね...」
iSO さ ん & 僕:「はいは~い。忘れていませんよ~ ♪ ♪ ♪ 」←釣れた釣れた♪ と狂喜乱舞寸前
ドンピシャのタイミングで、センセイのデザートが到着するとともに、サービスパーソンさん数名が我々を取り囲んで Happy Birthday to you♪ を唄ってくれました。サプライズのタイミング、iSOさんと僕の思い通りにいってサイコーでした。
そしてセンセイのデザートには蝋燭が立てられ、「御誕生日おめでとう」のチョコレート製プレートも。
Mascoepone & Mango Cake with Anglaise Sauce
いろんなフルーツ盛りだくさんでおいしそうなケーキですが... センセイ、感動していただけたのか、会話がいろいろ重なったためかキャンドルを吹き消さずにいて、ウエイターさんに「もう吹き消さないと...」って突っ込まれました。(苦笑)
そうそう。あつ先輩とおそろの「赤いちゃんちゃんこ」が僕からの還暦祝いでした♪
(でも控えめな赤。自分用には撮像素子が色飽和しそうに赤いのを購入済。(爆))
そして、ここんちは御誕生日の方を記念撮影して、カードに仕立ててくれます。
その撮影の時に、僕の松下させこライカも渡して、写してもらいました。
センセイ、じぶんちのサイトやブログで自らを晒してるけど、いちおうモザイクかけたよ。iSOさんも伏せました。
でもセンセイってば... 僕より4ヶ月弱歳上なのに髪がフサフサで悔しい。世界は不公平に満ち満ちています。
それにしても・・・ 我ながら直球で道化っぽい衣装だと思いました。(爆)
そんなに長居したつもりもないけど...我々が最後。支配人さんへ挨拶して退席したら、速攻で扉を閉められた。(笑)
レストランからみたらDQNな客かもしれませんが(笑)、にこやかに対応していただけて嬉しいからまた来ちゃいます。
ベスト電器センセイ、iSOさん、楽しい晩餐をありがとうございました。またどこかで席を囲みましょう!