いつもの宿,Karaköy Rooms(カラキョイ・ルームス)に泊まって,その併設レストラン Karaköy Lokantası(カラキョイ・ロカンタス)で毎晩ディナーを食べていました。しかも同じ物ばっかり繰り返し食べるので,もう顔見知りになっているサービスパーソンさん達はメニューさえ持ってきてくれません。黙って座れば飲み物とサラダまでは半自動で出てきます。聞かれるのは「今夜のワインは赤?それとも白?」くらいです。扱い易すぎる客でしょうか?(笑)
そして,最初の晩は必ずこれ,キョフテköfte と呼ばれている,ハンバーグとミートボールの中間くらいの大きさな挽肉料理です。焼き上げて,トルコのスパイス(いつも同じ:コリアンダ,ローズマリ,クミン等の混合)がかかってるだけ。世俗化してアルコールは飲むけれど,本来はイスラム教徒の国ですからハンバーグに豚肉は使っていません。ビーフだけか,ラムやマトンを混ぜる店もあるようです。シンプルですが材料のごまかしがきかないので,ここ同様に人気の店では必ずいい肉をつかっているはずです。
添え物は青唐辛子,トマト,ポテトが定番。上の方にある白っぽい物体はヨーグルトと茄子のサラダ。ヨーウルトゥル・パトルジャン・サラタス,リュトフェン(ヨーグルトと茄子のサラダをください)と頼むんですが... 毎晩頼むから聞き流されている気がする。試しに何も言わないでいた晩にも自動的に出てきた。(笑)
また別の晩には,ビフテキ。ぢつわ...これ,メニューには載っていません。
でも言えば普通に出てくるって... 裏メニュー? なんだかちょっち不可解。
英語でリブアイ rib eye だと首をかしげられ,アントルコート entrecôte ってフランス語で頼むと一発で通じるのが不思議ですが... リブアイ,つまりあばら骨の合間の筋組織のステーキです。この店の肉は新鮮なのでレアで頼んでも安心。ちなみに肉の注文はフランス語でも,なぜか焼き加減のセニャン saignant(ミディアムレア)は通じませんでした...。
そんで... 青唐辛子がたまーにメッチャ辛い。日本のシシトウでもメッチャ辛い「あたり」を引くことがあるけど,あんな感じ。ただしトルコの青唐辛子は体格がいいから辛いのに当たったらもう大変。炭酸水,おかわりもらうと「唐辛子,辛いのが当たった?」って聞かれてバレバレなのが恥ずかしいです。(笑)
9月に訪ねて感動したのが,フルーツでした。イチジクの旬なのです。
皮をむいたイチジクにクリームをかけ,ピスタチオの粉をまぶしてあるデザート。これはハマりました。5泊して5回入店したうちの4回もこれ食べてました。あんまり毎日注文するから,3日目はオーダー通す前からイチジクの皿とエスプレッソが届いて,持ってきてくれたメートルさんが These are on house.(これは店のおごり)って。素直に嬉しかったです。ありがとうございました。
冬はカリンのコンポート,初秋はイチジク。どっちも外せないアイテムになりました。
(という事は,また9月にも来る気満々(笑))
残る1回は,この定番です。チョコレートのスフレにヘビークリーム添え。
生チョコレートは重いデザートなのでおなかのふくれ具合と相談しますが,必ずいちばん最初にオーダーを通す時に注文します。でないと焼き上がりまで20分以上待たされちゃいます。これはアツアツで内部がトロトロのヘビーなチョコレートに冷えたクリームをかけて冷まして食べるという,この店では年間を通じてマイブームなデザートです。
そして昼間は30℃,夜になったら20℃になる地中海性の気候なので,レストラン店内の気温を調節するために壁の一部が屏風のように開くようになっていて,それを開放して店内を冷やすんですが... 外との境がなくなるからイスタンブール名物のニャン達がやってくる...。しかもたぶん縄張りがあるようで,いつも同じ顔ぶれ。
この子が抜群になついてくれました。ビフテキとハンバーグで毎晩たぶらかした。(笑)
僕が決まった席に座ると,テーブルに両手をかけて「ニャ(まだか)?」って催促してくる。
...かわいい。もうメロメロ。(苦笑)
3日目,ついにオーナーのオラルさんに「あの... このネコ... うちで飼ってる猫じゃなくて勝手に入ってくる野良猫なんだけど」と怒られてしまいました。I'm so sorry, but I am a cat person and I lost my two babies last spring... って言い訳したら,見逃してくれました。ちなみにアメリカ人にも Cat Person, Dog Person っていうように,日本でいう「ネコ派・イヌ派」みたいな振り分けがあります。そんで...「obaKobaはネコ4匹飼っててこないだ2匹なくした」という情報があっという間に店員の間で共有され... こっそりやっていたつもりだったのに,皿から素手で肉片をつまんでニャンへ渡しているのを見られていたようで,肉料理と一緒に紙ナプキンとお手ふきを出してくれるようになりました。すいません!(笑)
ニャンとお食事をした後はさすがにベッドまで連れて帰れないから(笑),僕だけここで寝てました。
ごめん。一晩寝た翌朝に撮ったからベッドが乱れてるし枕銭が置いてあるし。(笑)
この写真でも,ものごっつく広い部屋をもらっているのが判ると思います。これがスタジオルームの「普通部屋」で,いちおう常連だからいちばん上のフロア角部屋をあてがってもらっています。この建物はエストニア総領事館だったので頑丈な造りになっていて,部屋のまんなかに柱があるのがご愛敬。でもボスポラス大橋もガラタ塔も,対岸のブルーモスク等の有名建築が全部見えるのが素晴らしい立地です。
ただ,道の反対側で工事が始まってるのが玉に瑕。朝8時から夜7時までゴンゴンガリガリやってて,いやでも時差ボケが補正されます。(苦笑)
たっぷり食べて寝て。宿泊料には朝食ブッフェもついてます。
キッチンで手搾りしたばかりのオレンジジュースにカプチーノ,パンやチーズにハム,フルーツはバラエティが毎日変化します。イチジクが出た時は他のお客さんの事なんか考えないで4つも取って来ちゃった♪(笑)上の写真であんまり食べてないのは... この後すぐにトルコ風呂で元プロレスラー(まぢ。純正トルコ風呂(笑)の三助はみんな国技ヤールギュレシ Yağlı güreş のオイルレスラーあがり)に激しく揉まれるので,満腹で蒸し風呂&マッサージなんて無理ゼッタイ。
この宿泊内容で夏場は一泊US95ドル,冬のオフシーズンなら約70ドル以下。オーナー夫妻はもう友人同然だしランチやトルコ風呂の最新情報をもらえるし,もうイスタンブールでは他の宿には泊まれません!
Karaköy Rooms
Address: Kemankeş Cad. Galata Şarap İskelesi Sok. No: 10 Karaköy 34425 Beyoğlu-İstanbul
Telephone: +90 212 252 54 22