5~6月に帰省した時の旅行記はこれが最終回です。
ANA 8 便に搭乗して…「や~ん!何これ? 旧い機材じゃん!?」って、思わず叫んだ。
「直前に機材変更がかかったんです。誠に申し訳ございません」って、チーフパーサーさんに言われた。
「でもこっちのシートのほうが、何処に何があるか判ってる… って、偉そうでゴメン」
「いえいえ。メガネ入れをすぐご利用いただけるほどお詳しいとは。さすがです」
確かにメガネ入れの場所を憶えてる程度には利用させていただきましたが…。でも、このシートってレッグレストが超短足仕様なんだよね。儂の足(ズボンの股下たったの 30 インチ)でも延ばしきれないって、どんだけ~!?
ここですね。見慣れた景色だし、お食事が劣化するわけでもないから、さほど文句は無いです。
パジャマやカーディガン、ノイキャンヘッドフォンが用意されていましたが、みんな使いませんから返却。
アメニティキットやフェイスミスととかは、もらっておきました。
後ほど、クリュグのミレジメをもらうつもりなので、アルコール摂取は控えておきます。
これで iPhone と iPad の両方がネットに繋げられるわけなんですが…
ANA のネット接続は UA よりも遅い。ざんねん。
PING反射が1秒以上(笑)、下り 5.8 Mbps、上り 0.85 Mbps です。音響カプラーよりは高速です。
これって間違いなく、航空会社が無理強いしてるんだよね…。かわいそうな成田のグランドスタッフ。
心を病んでエンジンに飛び込んだりしないか、おじいさん心配。(ぉぃぉぃ)
クリュグの MV だけではなく、この NH8 便では 2004 年ものをサーブしているというので、是非。
ミレジメもエチケットが MV とほとんど同じで、ヴィンテージだけを追加してあるあたりが渋い。
シャンパーニュ・クリュッグ 2004シャンパーニュ、フランスクリュッグ メゾンでは、あらゆるクリュッグ ヴィンテージをその年固有の特徴を表現するシャンパーニュとして造っています。クリュッグ2004 は、きわめてバランスのとれたシャンパーニュであり、ブリオッシュと蜂蜜の軽やかな風味はやがてオレンジ、レモン、マンダリンといった新鮮な柑橘類へと移行し、エレガントなフィニッシュによって引き立てられます。アミューズやアペタイザーとともにお楽しみください。シャルドネ / ピノ・ノワール / ムニエ
以上、ANA のお品書きから無断で抜粋。
肝腎のお味の方ですが、ほぼ20年近く経っているだけあって、綺麗に熟成しています。
でも、高温熟成がかかったような、シェリーっぽい香りがしました。この熟成具合は… 岡山へお持ちして『麻布』で開けたドンペリ 1996 年とソックリです。もちろん、ドンペリとクリュグですから、それぞれの特徴ははっきり異なっています。この比較によって儂のセラーでの熟成も順調なり。と安心。
ANAのお品書きにある「ブリオッシュ」の香りは酵母臭ですが、落ち着いています。「蜂蜜」の香りがシェリーと同じ高温熟成の香りで、熟成が進んでいるために強めです。柑橘系の風味・余韻は、丸まっていてさほど強くありません。
「2004年ものは如何でございますか?」と聞かれたので…
「高温熟成がかかったような香りが乗っていますが、綺麗です」と答えました。
「えっ? 高温熟成と申しますと?」
「シェリーみたいな風味が乗っています。これが高温熟成の特徴だと伺いました」
「obaKoba さま… ソムリエ資格までお持ちなんですか!?」
「とんでもない! 単なる受け売りです!!」
…と、さすが ANA のパーサーさん達はソムリエ資格をお持ちなので、会話のレベルが高いです。
熟成されたクリュグにあわせてお楽しみいただくwアミューズが、こちら。
アミューズ
ANAオリジナルスティック 鯛のマリネ 出汁ゼリー 砂肝のコンフィー マッシュルームのデュクセルと椎茸マリネ
最近は温湿度管理がちゃんとしていて、どれも風味豊かです。キノコ系のおつまみがシャンパーニュにあいました。
「あ。写真撮らせていただいてもよろしいですか?」
「でしたら、全部の種類を御覧いただけるようにしますね…」
御開帳です♪(笑)
ブレッドセレクション
バゲット ケールフォカッチャ ファンデュ セーグル ノア
今日のファーストのお客さんは2名。もう一名は和食に走ったので、パンを食すのは儂だけ。それでも全種をひとつづつ温めて持ってくるあたりが実に律儀です。無駄が出ないように、先にどれが欲しいか聞けばいいのにね。
「・・・そのジャガイモみたいな見かけのパン、不思議」
「こちら、ケールの入ったフォカッチャになります」
「ケールとフォカッチャ! 儂の苦手な食べ物ふたつ合体してるじゃん!」
ここは無難そうな、黒っぽいパンのセーグルノアと、丸っこいファンデュを所望しました。
(洋食を喰ってるのは儂だけなので…欲しがれば全部くれると思う。(笑))
甘海老 フェンネル オリーブオイル キャビアとともに
キャビア様は、このくらい。10グラム足らずでしょうか?
皿の横に添えられたクロスティーニ(ミニトースト)に載せてみた。
…そこで、サワークリームの上に盛り付けてみました。
さらに、オプションのスープもしっかり所望します。
そして、メインディッシュになりますが…
アペタイザー
・甘海老 フェンネル オリーブオイル キャビアとともに
・ビーフブレザオラとラタトゥイユ トリュフ風味のオイル添え
・野菜とサーモンのミルフィーユ トマトゼリー寄せ パプリカソース
「やはりクリュグ様のミレジメにあわせるのは、この選択肢ならキャビアでしょ」
「左様ですね。サワークリームも使ってございますので、いちばん良い相性です」
・・・と、パーサーさんとは意見の一致をみました。
オリーブオイルが敷いてあって、甘海老を敷き詰めた上にサワークリームを絞って、フェンネルとディルを載せて。
色的に暗い灰色なのが、そこそこ上質なオシェトラキャビアなのを示唆しています。
ま、あこんなもんでしょ。なお味です。
でもきっと、もっと脂っぽいものが混ざったほうが、もっと美味しい。
これで正解みたい。
オリーブ油を染み込ませたクロスティーニへ、甘海老+フェンネル+クリーム&キャビアで、なかなか美味なり。
次はトスト・サラダみたいなのが出てきました。
ガーデンサラダ(ノンオイルトマトドレッシング、フレンチドレッシング)
※ドレッシングは2種類からお選びいただけます。
ここは何の変哲も無いグリーンサラダです。フレンチドレッシングでいただきました。
コーンスープ
日本国外では滅多にお目にかかれない、でも日本では頻出するコーンスープ。
ここでいただいておかないと、以後は日本製のインスタントしか味わえないから貴重です。
メインディッシュ
和牛フィレ肉のグリル 黒にんにくソース コーンのガレット [438 kcal]
黒舌平目のオマールムース包み マリニエールソース [360 kcal]
ここ、舌平目のほうが英訳だと…
Black Sole Wrapped Lobster Mousse with Mariniere Sauce
こうなってます。英文では「ロブスターのムースを舌平目で巻いた」となっていて、和文はその逆です。
「どっちがホントか知りたいから、ムースと舌平目にしてみていい?」
「ホントですね。この翻訳、なんだかちぐはぐですよね」
「おなかに入っちゃえば一緒なんですけどね~。(笑)」
しかしてその実態は… 英文のほうが正解でした。(笑)
文面はともあれ、これ、なかなか美味しかったです。
このお食事中、クリュグ様はアペタイザで終えて、ANA名物「香るかぼす」に切り替え。
最後にデザートを。選択肢はよっつだけど、いくつ食べてもいいそうです。(笑)
オマールムースの黒舌平目包み マリニエールソース ←訂正してみた。w
バジルでくるんであるロブスターのムースが風味豊か。それを繊細な風味の舌平目が補足している。
マリニエールソースって白ワインベースのソース総称らしいですが、ソースが無くてもいけてます。
添え物のインゲンとニョッキ2種類も、なかなか美味しくいただけました。
一緒に炭酸水ももらっています。
水は炭酸水にしたほうが食欲が乗るし、脂を食べた舌がリセットされます。
デザート
メロングラニテ ココナッツソース
オレンジマンゴー
ベイクドフロマージュ
フルーツ
「そしたら…『メロングラニテ』って、ナチュラルな氷メロンですよね?」
「そうですね。サッパリしているのでココナッツクリームを少し添えます」
「じゃあ、さらにそこへ、バニラアイスを ド~ン と載せてくれますか?」
「もちろん大丈夫です。では、グラニテにアイス載せでお持ちしますね♪」
届いた実物が、こちら… そういや、往路もバニラアイス載せでクリームあんみつにしたな。(笑)
最後にプチフール。
コーヒーをいただいている時に隣席の 1G で何かしているから、きっとベッドを設えてくれてるんだと思ったら…
さらに「よろしければコーヒーでもご用意いたしますか?」とオファーされて…
そして2回目の機内食、朝食をいただきました。
少し悩んで・・・ 丸っこいパンを真ん中で水平にカットして、マーマレードとバターをはさんで。
従いまして… メインはオムレツです。 なお、和食で納豆御飯の選択肢も、もちろんありました。
最後はフルーツ。
そんでまたGコンコースのいちばん先っぽに到着。NH ってここばっかし…。
メロングラニテ ココナッツソース バニラアイス載せ
これ、ほぼ予想通りの味わいですが… 上等なメロンのジュースを凍らせたものに、ココナッツミルクとバニラアイスの風味が乗ってきて、とても美味しかった。これなら5~6杯はいけそう。
エスプレッソのシングルショットと一緒に、甘い物をつまんでお食事終了です。
なんか、今日のチーフパーサーさんってデザイン系。いちばん上の毛布が渦巻いてて、カワイイ。
ここで2~3時間くらい、横になりました。短時間でもけっこうしっかり眠った感じ。
目がさえてしまったので 1K の席へ戻って iPad でアニメを観ていたら「お飲み物は?」と聞かれ…
冷たい緑茶を所望しました。行き届いたサービスが、さすが日系です。ユナイテッド航空だと放置プレーで、欲しい物がある時は躊躇せずにガンガンとアテンダントコールを押してアピールしなくてはいけません。
・・・もっとも、コールしても滅多に来ないから、ギャレーへ行く方が早いけどな。(笑)
アメリカーノです。エスプレッソマシンで淹れているのが判る風味。寝起きには悪くないです。
あ、そうそう。ANA のおしぼりは不織布のままです。
「もうトルコちゃんもユナイテッドも布のおしぼりに戻ってるのに~」って文句たれました。
ブレッド
2種のブレッドをバターとともに
丸っこいバターロールみたいなのと、クロワッサンが出てきました。
一緒に置いて行ったのが、マーマレードと蜂蜜。
ストロベリージャム、マーマレード もしくは ハニー もございます。
ハンバーガーというか、スライダーみたいですが… これ、なかなかいけてました。
メインディッシュは一択ですが、なぜか路線によって出し分けています。
▶NH8、NH110、NH112 はこちらのお食事をご用意しております。
モッツァレラチーズとパンチェッタのオムレツ トマトヴィネグレット
▶NH10、NH12 はこちらのお食事をご用意しております。
海老とアメリケーヌソースのリングイネ
どうやら、午前中に到着する便ではオムレツを、午後着の瓶ではパスタを、ということのようです。
メインディッシュ
モッツァレラチーズとパンチェッタのオムレツ トマトヴィネグレット
ブログ用の撮影のために、まんなか近くでカットして内部を確認。
パンチェッタつまりイタリアのベーコンと、モッツァレラチーズ入り。
チーズがトロトロのところにベーコンの風味が乗って、いけてました。
以前はトリュフ入りのオムレツにあずかれましたが、ANA ファーストの朝食は今でも高品位です。
フルーツ
なぜかウォータークレスが添えてある。
もちろん美味しいですが、ことフルーツに関してはユナイテッド航空のほうが熟したものを供します。きっと市場で「もう熟しすぎて売り物にならない」ギリギリの奴を買い付けているからにちがいありません。そのためか「UA 機内食のブルーベリーにカビが生えていた」とかいう話題はネットで途切れることがありません。www
こうやって横断してきました。
気流のいい場所を選び、かつ最短距離に近い経路を飛んできたと思われ。
おじいさんに優しくしてくれたパーサーさんに御礼を申し上げて、降機しました。
この次はトルコへ行ってるんですが、同じ場所ばっかりでメシ食ってるし、ネタが無い。
長~い通路をトラベレーター※ を使って半分楽をして、でも2本目は点検中なので歩いて。(怒)
※トラベレーター: 空港に設置された動く歩道のこと。チャンギ空港で聞き慣れていたけど、イスタンブール空港も同様だったので、この名称を採用♪
日本へ行った時は大荷物をチェックインしているので、それを引き取ってタクシーで帰宅。
以上で帰省旅行記はおしまいです。ご愛毒ありがとうございました。
トルコ風呂、ミートボール or ざる蕎麦喰って、ホテルのラウンジでまったりして、以上。