箱根湯本での一泊で選んだのは、 ホテル マイユクール祥月 という宿でした。
フランス語ですかした名前が付いていますが、楽天やじゃらんで非常に評価が高い宿です。
女性に優しい癒やしの宿、を謳っているだけあって、宿泊客の8割以上が女性だそうです。
入口は割と地味で、こんな感じ。
中に入ると… ロビーフロアと受付はこんな様子でした。
ちいさな売店もここにありましたが、既に『銘菓 月のうさぎ』を買ってあるので気にしません。
駐車場の入口横には、なぜか御稲荷さんがありました。
この存在のため、夕食時に稲荷寿司が一切れ出てきました…。
チェックインして、予約しておいた最上階の展望風呂付きの部屋へ。
こんな部屋です。3月上旬に改装され天井がやたら高くなって、開放感のある空間です。
3名利用で予約したので、ベッドはエキストラを使わず、トリプルに仕立ててあります。
さっそく、Wi-Fi も計測してみました。
…う~ん、Wi-Fi はあんまり速くないや。
窓際にはソファも置いてありました…。
最近になって特別室も出来たようですが、予約時はここが広くてお手頃だと思いました。
コーヒーテーブルの上には、ウェルカムのお菓子が。さすがは温泉旅館?
ちっさなパウンドケーキが。チョコレート風味みたいですが、結局食しませんでした。
窓からの景色は、こんなです。
最上階の6階からは、湯本駅方面にある川を眺められます。
樹木に隠れて写真ではよく見えませんが、窓を開けるとせせらぎが聞こえてきます。
窓のすぐ下には、桜が開花し始めていました。
箱根でも山麓だし、開花が早いのかな?…と思ったら、露天風呂の前で暖かいからみたいです。
つまり真下が露天風呂ですが、残念なことに 入浴客はまるっきり見えませんでした。
内風呂がこちらですが…
洗面台がふたつあります。その奥が展望風呂となっています。
鏡の前には、アメニティキットがみっつ置かれていました。
宿泊者名から判断して、女子2、男子1と判ったようです。
男の子向けのキットは、こんな内容。
歯ブラシ、髭剃り、たび、ペナペナな手ぬぐい、ブラシ。
大浴場で、邪悪な見た目の 黒い綿棒 を発見したので、もらってきて足しておきました。
さて… 母と妹は、ここで思い切り
ガッカリ。
展望の内風呂ですが… 予約時には「ジャグジー付き」と銘打ってあったのです。
この時点でのウェブサイトでは未だに改装前の写真と情報で、しっかり載っています。
ね…? 母が「ジャグジーに入りたい」と言うから、検索してここを見つけたのに。
それを、改装してジャグジーが無くなったのを事前に一言も告げられませんでした。
そもそも、改装工事をやった事さえ、何もメール等で連絡をいただけませんでした。
さらに困ったのが、この新しい内風呂です。
スレートっぽい石張りだけど、手すりが一切ありません。
濡れたら滑りやすいし、滑ったら大けが必至。危ない浴室です。
母と妹は、這うようにして湯舟へ出たり入ったりした模様です。
もう二人からはケチョンケチョン。二度と来ない!とキレていました。
風呂場の石鹸やシャンプーは、こんなでした。
これは大浴場とほとんど一緒みたい。
トイレはこんなでした。
日本ではあたりまえのヲシュレット完備。
他にも『女性に優しい』をモットーにしているからか、追加の枕が選べます。
エレベータホールの前に、こんなふうにして枕が数種類ありました。
この枕が、儂が普段使用しているものに近そうなので、これをひとつ拝借。
わずかに高すぎて、儂にはあわなかったですが… こだわりを感じました。
部屋の中にある冷蔵庫には、おやつと飲み物も。
酢をベースにしたドリンクと、ゼリーが人数分。
シークワサーのゼリーです。
ちむどんどんしそうですが、妹が食したらイマイチだったそうなので、やめておきました。
他にはミネラルウォーターも。
エレベータホールの裏手にはドリンク類の自販機があったので、そこでサイダー等を買えました。
なお、さすが温泉旅館だからなのか、ポカリスエットはずーっと売り切れ状態でした。
食堂とラウンジ、大浴場は2階にあります。
食堂前のラウンジは、こんな。
ズラリと並んでいるのは、塗り箸です…。
下の皿に入っている豆を上から下へ移動させ、箸の使用感を確認すると自分に向いた一膳を見つけられます。
…儂、塗り箸は嫌い。だって先っぽが細くて掴みにくいんだも~ん。
この数十年、ほぼ割り箸しか使わない人なので、興味は湧きません。
そして大浴場です。
Gentlemen の暖簾が… こういうの『チョイ悪おやぢ』って言うんでしたっけ?(笑)
男湯・女湯は、晩と朝で入れ替わります。
真っ先にチェックインしたので、カラッポの湯殿を盗撮してきましたよ♪
ここが脱衣場のロッカー。COVID-19 のおかげで、市松模様に利用制限がかかっていました。
メイクアップはここで…。
男女入れ替わるので、女湯になった時にはこのくらいの広さは必要でしょう。
お風呂場は、こんな様子。
室内の湯舟は温度が少し高め。箱根湯本は単純泉なので、無難にほっこり温まります。
流し場は、こんなでした…。
清潔に保たれています。
そして露天風呂が、こちら。
水深は浅いですが、ぬるい事もなくて、よく温まります。
儂は夕食の前後に2回、朝食前に1回、露天風呂で長湯をして、捻った足がずいぶん良くなりました。
あと、大風呂で会った他のお客さんは最大3名。儂を含めて 65 歳以上がほとんどでした。
チョイ悪オヤヂなんかいません。みんな白髪の爺さんばっかりで、ふけせんの儂は幸せ♪
きっと女湯は阿鼻叫喚の混雑なのでしょうが、女性が多い旅館の男湯では至福の時です。
この間には… 母は昼寝、妹はスパでイイ思いをしてきた模様です。
お食事は、こちらの食堂で供されます。17 時 30 分または 19 時 45 分の2回制。最初、妹が
「5時半なんて早すぎる!」というから遅い回にしましたが… 今度は母が
「午後8時じゃ、普段は寝てる」と言うので、早い回に。
テーブルセッティングはこんなです。
膳のコーディネーションは、もう最初から和洋折衷。
御神酒と稲荷寿司が置いてある隣に、飾り皿って… これ、外人客にはどう映るんだろう?
御稲荷さんの説明書きがおいてありました…。
霊験あらたかな白い女性の子狐様は、黒い狐様に恋をして実ったそうです…。
ここ、Campbell (F) さんが読んだら、狂ったように笑い出しそうで楽しみ。www
お膳の中には、御神酒と稲荷寿司が…。
え~、正月でもないのにお屠蘇かよ?…と思ったら、御神酒は梅酒でした。
御稲荷さん… ちっさ! でもこれ、小さくないと、きっと後に響きます。
案の定、女子2名はこの先のお食事計画を策定した結果、摂取を拒否。
おかげで稲荷寿司みっつに梅酒2杯をげとしました~♪
着席して飲み物のオーダーを通してまもなく、前菜がこんな様子でイッキに届きます。
サービスパーソンさんの手が写っていますが、一品毎に解説してくれています。
綺麗な絵の載った おしながき が置いてありましたから、皆様はこちらからどうぞ。
どれも、そこそこ美味しい。口に含んでから「なんだこりゃ?」はいないけど、美味しい感動もそこそこ。
ひとつだけ儂が気に喰わなかったのが、バーガーに建ててある国旗。
なぜ星条旗を使わない!?・・・属国のくせに(ぉぃぉぃ…)
ユニオンジャックやメープルリーフなんかいらない。合衆国市民には星条旗を見せなさい!
ハアハア… ともあれ、前菜は、そしてその後も、『インスタ映え』が全てのようです。
お味より見た目。ブロガーにはもってこいのお宿、と申せましょう。
そして前菜の後は、こうやって続きました。
胃弱の母が、アイテム交換してもちゃんとおなかいっぱいになるか心配でしたが、食い切れなかったそうです。
スープが届きました。
キャベツのクリームスープですが、ものすごく熱い!
これ食べただけで、大汗がでてきました。だから美肌にいいのか?
ここで、なんだか大きな洗面器みたいなのを各テーブルに配っていきます…。
コースメニューには載っていない、料理長さんからの本日のスペシャルだそうです。
手作りの豆腐を、オリーブ油、天塩、または特製味噌でいただくそうですが… 母はすぐ拒絶。
大豆臭さが全くなくて、なんだか芳ばしい風味がある…。
絹ごしくらいの硬さで、テクスチャは本豆腐に近い感じ。
妹とふたりで分け合いましたが…「普通に醤油で喰ったらうまいんじゃね?」という結論。
次は、
お造りです。
母には『煽り烏賊』は無理なので、儂の桜鯛と交換しました。
エディブルフラワーにキンギョソウが載っているのも面白い。
紫蘇の花はともかく、キンギョソウが食せるのは存じませんでした。
次は
椀物です。
椀は器を愛でるので、蓋を開ける前もご覧に入れております。
金とネイビーの蓋を開けると… 白子みたいなのの上に煮物野菜が。
魚卵は鯛の白子だそうです。野菜のほうが美味しくて、そっちに意識が寄ってしまいました。
そんで、本日の主菜は…
ぶたと
みかん。
これ… 事前に予習してあって「3月は豚と蜜柑」と知っていたので、もう一品取りました。
これです。箱根牛の
ビフテキです。
なんだか1センチくらいの厚さで期待していなかったんですが… すごく柔らかくて美味しい!
このビフテキ追加注文は、当たりでした。妹も儂もこの体験で気を良くして、5月末にまた家族で熱海へ行く時にも、予め国産牛のビフテキを追加予約してあります。(笑)
肉は美味しいんですが…
「よろしければこちらをお使いください」という調味料がイマイチ。
塩胡椒はともかく、本山葵と味噌みたいなのまで。 これは、 よろしけれなかった。
千葉県人にはバター醤油でも持ってきてくれたほうが、よっぽど嬉しかったです…。
最後は、炊き込み御飯とおみおつけ。
筍が無理な母はお粥にしてもらいましたが… ちょっと羨ましそう。
「次回の旅では、御飯をお粥にしてもらわなくていいから」と言われました。(笑)
最後はデザートですが… 3段重ねで、こんだけ出てきました。
インスタで見ると以前はブッフェ形式だったようですが、パンデミックでこうなった模様。
デザートも、綺麗な絵が添えられた おしながき が出てきたので、毒者の皆様にはこちらで。
この中では『ベルガモットと日向夏のジュレ』が予想外に美味でした。
妹はレモンタルトが美味しいと喜んでおりました。
持ってきていきなり「上段のプリンみたいなのは、お手を付けずにお待ちください」だって…。
これが「ぷりんみたいなの」です。クレムブリューレが、まだ焼いてない…。
そしたら、兄さんがバーナー持ってきて、こうやって焼き始めました。
シュボボボボボボ… 見ていて、兄さんがうっかり指を焼いたりしないか、そっちのが心配。
「お待たせしました~♪ 上の方がもの凄く熱いので、数分お待ちください」そりゃ、こんだけ焦がしてたら上の方は相当に熱いでしょうよ。
ちょっと待ってからいただきましたが… あれ?串団子みたいな味がする??
おしながき を確認したら…『みたらしのクレムブリューレ』でした。
その他のアイテムを一人分取り分けたら、こんなです。
オランジェットのチョコがちゃんとテンパリングされているのは驚きましたが、他は…
コーヒーか紅茶をいただけます。母はレモンティー、儂はコーヒーで。
チラリと見えていますが、レモンティーの『レモン』も、スジャータ製でした。軽い驚き。
そして退席する時…
「ありがとうございました。最後にアイスクリームをお持ちください♪」と声をかけられました。
このショーケースから、2~3スクープまでオッケーだそうです。まだ少し湯上がり状態なので嬉しい。
チョコ、バニラ、ストロベリーは基本の基本ですが… メロンって少し珍しい。
カシスはもっと希かも。母に聞かれました。
「カシスって何?」
「黒スグリです」
「スグリって…?」
「ママの実家の山に自生してる、桑の実みたいな奴です」
他にうまく説明できませんでした。植物分類学はBでしたから、らんまんになれません。(笑)
この会話につられて「黒スグリとバニラをお願いします」って注文かけちゃいました。
ちゃんと、カシスとバニラが入ってきました~。
我々の会話を聞いていたか、黒スグリがカシスなのをちゃんと知っていたかは不明です。
カシスは予想したよりも風味がハッキリしていて美味しい。バニラも悪くない。
そして… また露天風呂に行って爺さんと世間話して、戻って寝て。
翌朝、朝ご飯は7時~10時までですが、開店直前の6時55分頃に来て待ちました。
母は他の人がタッチした食品を「穢された」と認識して、食べないからです。
こういう難しさがあるので、母と一緒のブッフェスタイルは難関。
そこで次回の熱海の旅館は、食事が全て部屋出しになる宿を選択。
朝の食堂は… まだ、あんまり人がいません。
真っ先に行って、穢れていないアイテムを撮影するのも、ブロガーとしての使命です。
入り口前には、お飲み物が。
ジュース各種にミルク、コーヒー紅茶が入手可能です。
これより奥へ進むには、マスクと使い捨て手袋の着用が義務づけられています。
ガリ直食いとか醤油差し舐める輩はいないでしょう。穢され難くて安心です。
ここの朝食ブッフェって… ものすごい品数です。
楽天やじゃらんで人気投票トップなのが納得できる、凄い品揃えでした。味もなかなかいい。
このへんが取り分け式の温かい料理群です。
馬鹿デカいオムレツとかグラタンとか。朝からこんな食べたらどうなっちゃうか心配。
ソーセージとかスープとかも、いろいろありました。
湯豆腐も置いてあるから、脂ぎったのが苦手な母にも大丈夫。
蒸したものもいろいろ。
さつま揚げらしきものに、屋号から『祥』と焼き印がおしてあるのが笑えた。
こんだけ採取してきました~。母に
「そんなに食べられるの!?」と、怒号されました。
妹は「プリン持ってきてるし… 夕べも食べなかった?」って呆れてるし。
「いや。昨日のはクレムブリューレですから」と、無理な言い訳をする儂。
ともあれ、夕食、朝食ともに満足度は高いです。
我が家の女子は大浴場が嫌いなので、そこが問題でした。
ロビー横の、待ち合いっぽいコーナー。この奥がスパになっているようです。
帰りは雨模様なので、昨夜のうちから甥に迎えに来させる手配をかける我が家の女子…。
でもおかげで、習志野まで濡れずに帰れました。
帰省時のネタに加えてイスタンブールのネタがまだあるので、また写真変臭して記事にします。