Monday, October 4, 2021

Arcadia (5)

アテネ滞在中は、相変わらずアクロポリ駅前の「アルカディア」でランチしていました。

9月下旬だというのに、アテネは相変わらず最高気温が30℃くらいまで暑くなります。
でも湿度が低いおかげで、木陰は涼しい。テラスシーティングは快適です。

またもや「おかえりなさいませ~♪」って言われて、空いた席に通されました。
そしたら、今回は店長さんが「あのぉ、ひとつ、伺ってもいいですか?」って。

「はいはい。何ですか?」
「アテネにお住まいなんですか? 7月頃からずいぶん頻繁にお越しくださるので…」

そりゃ、こんだけやって来たら疑問に思うだろうね…。
他のカフェや土産物店でも「住んでるの?」って何度も聞かれたよ。

「いえ… サンフランシスコに住んでいます。隔週でアテネを訪ねています」
「じゃあ、毎回週末だけアテネにいて、アテネとカリフォルニアを往復?」
「そう。本当は日本等へも行く予定だったけど、全部アテネに変更したの」

店長さん、頭を横に振って、呆れると言うよりも単に驚いていました。

「10月も、あと2回やって来ますから、美味しいもの食べさせてね」
「もちろんです。ここはもうあなたの家ですから。いつでも大歓迎♪」

同じ店に通い詰めると、厚遇されるのは世界中どこでも同じです。

さて、初日の座席は… 目の前がこんな景色。
道行く人々をマンウヲッチングできますが、前のテーブルの老夫婦がイチャイチャで凄かった。…不倫?(ぉぃぉぃ)

最初の日は、右からスペイン語、左からフランス語、右前からロシア語?と国際感覚満点。でも主流はアメリカ英語です。やはり合衆国からの観光客受け入れを早々と決めたギリシア政府の勝利と申せましょう。

でもアテネ旅行は10月でおしまい。以後はバルセロナへ出かける予定です。
ユナイテッド航空… このまんま通年でアテネに飛んでくれればいいのに。

さて、初日は決め打ちで、スパゲッティ・ボロネーゼを。
ムサカに使ってあるミートソースが美味しかったので、これもいけるだろうと判断して正解でした。
ただ… チーズがギリシャ製のシュレッドされたものになったり、粉パルメザンになったり、不安定。

初日はカダイフィをお願いしたら売り切れで、胡桃のケーキを試してみました。
胡桃の風味がすごく濃厚。糖蜜をたっぷり吸わせてあって、これもエキゾチックでなんだか中東っぽい御菓子でした。

2日目は、現地から先にレポったように、ビフテキでした。
メニューでは、アンガスビーフのプライムリブ・ステーキ、というタイトルです。

お昼を過ぎたあたりから「肉をがっつり行きたい」という気分になったので、これに。
結果、たったの22ユーロでこんだけの肉を喰わしてもらえるのはお得で、また頼むかも。

そして、デザートではアッサリ風味でも満足感が凄い、ヨーグルトが気に入りました。
ヨーグルトと蜂蜜に胡桃のせ、というシンプルな内容ですが、本来の素材が良いから美味い。

このアルカディアでの「ギリシアのヨーグルトにはハニー」の体験を、ホテルでも試しました。
インターコンチネンタル・ホテルの朝食ブッフェに置いてある、ノンファットのヨーグルトに蜂蜜を加えました。

これがインタコに置いてある蜂蜜。
COVID のおかげなのか元々こうなのか判りませんが、こういう小さな瓶で配っています。
真似してみたら、おいしかったけど… ヨーグルトのクリーミィさは、かないませんでした。

そして、3回目。ビフテキの翌日はシーフードにしてみました。
エビのサガナキ、という名前が付いています。

普通、サガナキといえばチーズのフライのことで、こんな状態のものが出てきます。
でも、エビのサガナキ = シュリンプ・サガナキというのはエビとフェタチーズの煮炒めのことらしいです。

Wikipedia によれば、
この料理の他にも、一人前のフライパンで調理される料理を「サガナキ」と呼ぶことがあり、「小エビのサガナキ」 (γαρίδες σαγανάκι), 「ムール貝のサガナキ」(μύδια σαγανάκι) 等があり、通常フェタをベースとし、辛いトマトソースで調理する。

ということで、パン粉フライの調理を差すわけではなく、エビとフェタチーズを使ったサガナキもあり、みたいです。

アルカディアの「エビのサガナキ」は、大ぶりのエビ6匹にポテトコロッケがみっつ。
少しだけピリ辛な、フェタチーズとトマトのソースがすごく美味しい。
これも、もっと早くに試せばよかった。と後悔させられる美味しさでした。

3回目も、またなめらかなヨーグルトを目当てに。
テラスに座っていると、青いギアマンの器の色が映えて、いい感じ。

スプーンでまんなかをすくうと、こんなふうです。
蜂蜜の濃厚な風味が、クリーミィなギリシア風ヨーグルトと抜群の相性。そこに胡桃のカリカリが加わります。

自宅でも「チョバーニ」ヨーグルトとかを使って真似したいけど、ここまでの味は出ないでしょう。
こんど、蜂蜜と胡桃もお土産に買っていこうかな… でも蜂蜜は液体だから諦めなくちゃ。(泣)

アルカディアの店頭にいつも置いてある、驢馬の置物。通りすがりの子供がまたがったり。
他のアメリカ人のお客さんがいる時には「民主党御用達の店だよ」ってジョークが言えます。

こうして4回目のアテネ旅行も無事に過ごしてきました。

この記事が掲載される週の水曜には、第5回の遠征へ出発です。そろそろ暑さが引いてきたので、気分が乗ったらトラムに乗って海へ行ってみるかも。…でも予報では昼間がまだ暑そうだし、結局ホテルに籠もっているかも。

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