Wednesday, March 21, 2018

Tokyo 2018 Feb(8)

浅草、浅草寺の裏手にあるフレンチビストロ「オマージュ」(または「ほんまげ」)のディナー、続きです。

日没後の外観。
若干色補正していますが、街路灯と色温度の低い照明で、なかなかいい感じです。

さて、お皿の方はムニュで「甘鯛」とだけ記されたものが届きました...。
もうフレンチでは定番テクといえる泡ソースが敷いてあります。

甘鯛は松笠焼きの仕上げ。鱗をパリパリに美味しく仕上げる和食の調理法を導入したのには脱帽。
ああきっと甘鯛はグリエで、バニラっぽいソースかなんかだろうと定番な調理を予測していたので、これはかなり驚かされました。もちろん調理法だけじゃなくて仕上がり具合や風味でも感心させられました。

次のお皿が「鴨フォアグラ」です。Foie gras de Canard、ちゃんと鵞鳥じゃないのを誠実に記載してます。
ナスタチウム(金蓮花)の、こんどは花びらが散らしてある、お花畑のようなお皿です。

てっぺんの金蓮花は軽い山葵のようなヒントがあるし、ベビーグリーンでサラダっぽいトップがおせんべいみたいな仕切りで、下のフルーツソースと仕切られていて、さらにその下にフォアグラさまが隠れています。
高品位なフォアグラのまったり感に、うっとり。
ベースにあるフォアグラの脂っぽい重たさを、フルーツ&サラダや花びらで軽快にまとめてあります。

ここで、ふたりともワインをブルゴーニュの赤に切り替えました。
Linger-Michelot Morey-Saint-Denis En la rue de Vergy 2015

最上のピノ・ノワールが穫れるブルゴーニュの「金の丘」コート・ドール Côte d'Or から来た赤ワイン。いかにもブルゴーニュらしい、加州やオレゴンのピノよりもはっきりした冷たいミネラルがしっかりあって、でもピノならではのタンニンは軽快です。畑の格付けの無い Grand Vin になっていますが、きちんとエージングかけてピークに持って行けば Grand Cru って嘘をつかれても納得しちゃうかも。2015年は若すぎてまだ抜くのがもったいないくらいの好印象でした。

本日のコースで、てっぺんの「お肉」は、「小鳩」となっていました。
いかに~も名店っぽいプレゼンテーションで「ぁぁ、ブログ映えが良さそう♪」って嬉しくなりました。

順調に赤を聞こし召していらっしゃるiSOさま、ローヌのシラーに行きました、僕はこれ苦手。
Tardieu Laurent "Cuvée Spéciale" Châteauneuf-du-Pape 2005
いっつもこの『しゃとぬふ・どぅ・ぱぷ』って名前がおバカっぽくて...(笑)
飲んでないけど、きっとインクっぽい後味でスミレの花のようなヒントの典型的なローヌと思われ。

そんで、小鳩。
ローストされたはとぽっぽは鳩の血やトリュフで造ったソース(だと思う)と共に。ビーツがいろんな縞々で綺麗。フォアグラの脂をいただいた後だったので赤身の多い若い鳩肉で追いかけるアイデアは、とてもいいと思いました。

そして、こんなのが登場。
これによく似た調理... スイスの先生一家と一緒に行ったブルゴーニュのひとつ星ビストロで食べた記憶が。

プレゼンでコンソメな「ソースぶっかけの儀」が取り仕切られるのも、確か一緒。
てっぺんに乗っているのは小籠包みたいですが、丁寧な絞り模様の飾り包丁を入れたマッシュルームでした。

ソースぶっかけの儀、終了後。
いんげん、人参、蕪(?)で囲い込まれた中にムースっぽいものが入ってます。
仔鳩のソースは重かったので、お野菜とコンソメで口中はサッパリしました。

そして、デセールに入ります。ムニュのリストでは「甘味」とあるのが和風で好印象。
木のおさじに載ったボンボン。

ひとくちサイズの丁寧な仕上げです。
ツルンと口に入れて噛みつぶすと、複雑な風味が拡がった記憶が... でも詳細を覚えていない馬鹿舌。(泣)

ソルベがはさまりました。
ん~と... てっぺんの氷の風味が判定不能で問いただしたら予想外だった記憶が。確かジュニパーとか、そんな方向の香り。そんでクリームの下がマンゴーのジュレだったか。

さらに、ゼリー寄せみたいなカップが来ます。
もう全然覚えてません。泡をふたりで1本+赤ワイン一杯でベロベロで、詳細な記憶がなくなってます。

名店の法則:最後は甘い物の連発で満足感を最高まで高める。 ...が、行われています。
クッキーの筒にベリー系のジュレみたいなのが入っていた覚えが... すいません。

これは「地元の名産」をフィーチャーしてるので、覚えてます。
人形焼きの型で仕上げたフィナンシェール。これで一人前!テクスチャが固めなのが人形焼きっぽい。

全部食べきれなくて、綺麗に包んでいただいておみやに持ち帰りました。

さらに、甘い物が...。
なんだかジンジャーブレッドっぽい皮に甘いソースが入ったものと、雷おこしの子供みたいなのだったかと。

ここでもう既に9時を廻っているので、コーヒーはシングルショットのエスプレッソで。
カップは普通サイズなので、底のほうにちょびっと。でも目的どおりに舌は引き締まりました。

退席時、女将さんとオーナーシェフの荒井さん御夫妻が外までお見送りしてくださいました。
さすがは「iSOさんの庭」だなぁ。と感心させられました。
ここ、確かにアップグレードしてます。しかも良い方向に向かっています。

iSOさま、ありがとうございました。次回はぜひ「松」のフルコースでデグスタシオンしましょう!

今回の帰省でいちばん良いお食事は、ここ。後の記事はランチブッフェとかばっかでショボいよ。w

2 comments:

  1. obaKoba-sann,

    I also know that ホンマゲ(lol) is the message of admiration, appreciation and adoration in French.
    And that must be what the sous chef desires to bring to the Mother Nature, persons who produce precious ingredients, employees of the restaurant, his families, and in the end to each client.

    From the article I recognized the seasonal components exclusively chosen from around the world would be consumed to be made ready for the innovative dishes.

    Let me think about visiting this fabulous restaurant when we fly to Tokyo, soon.
    Thank you for introducing such an extraordinary diner !

    best denki

    ReplyDelete
    Replies
    1. Best Denki sensei,

      Again, I strongly recommend to try the dishes at ほんまげ. You my even book their table without iSO-san, thru Centurion concierge, I think. Chef Arai-san has well considered every single item with seasonal, highest-end quality ingredients for entertain his guests. That was so impressive with warm heart, clever and brilliant ideas.

      And if you decided to visit there, please let me know. I will try finding upgradable seats on United. (lol)

      Delete