Monday, March 19, 2018

Tokyo 2018 Feb(7)

今回のiSOさんとのディナーは、数年ぶり(いや、十数年ぶり?)に「浅草フレンチ」です。
荒井オーナーシェフの「オマージュ」に伺いました。(iSOさんとは「ほんまげ」と呼んでいますが...)
以前伺った場所からは移転して、グレードアップ。ミシュラン星をふたつもらっているそうです。

コンクリ打ちっぱなしなスッキリした外観。周りはもっと年季が入った商店街なので若干浮いてます。
これは日没前、開店前に写しておいた外観。実際に入店した頃には日没後なのでイイ感じにしっとり。

キッチンが1階、ダイニングルームは2階に配置されました。以前の印象は「せせこましい店内でみんながドタバタがんばってる、でもそれが好印象な地元ビストロの名店」という感じでしたが、今は立派、威風堂々な店構えです。

開店前に招き入れられたので、誰も来ないうちに店内を撮影させてもらいました。
我が家と同じようなインテリアの配色(スイスっぽいアイボリー+チョコレート色)が気に入りました。

名店の法則:椅子の座り心地は必要以上に良くしない。すると客の回転が良くなる。...が守られていました。でも、iSOさんがおっしゃる「松・竹・梅」のうち、まんなかの「竹」のコースを選んでも、全行程で軽く3時間以上はかかりましたから、お客さんの入れ替えはさほど意図していないと思います。

テーブルに置いてある「飾り皿」は「飾り鉢」になっています。
インテリアとは補色の、モダンな釉薬による鮮やかな青磁がステキなアクセント♪

やがてiSOさまが御到着。ムニュを受け取ったら... 究極のシンプルさ。
某・三國さんちとは対極にあるムニュの記述です。
三國さんちは一皿当たり3行くらいの長~いタイトルが付いてます。(そっちも凄く親切で好きですが)

泡好きのiSOさんとの夕食、まず泡を一本いただいてから各自グラス売りの赤を頂戴することに。
シャルドネだけで造った、シャッキリしたブラン・ド・ブラン、ドサージュの少ない(飲んだ印象では多分3~4gくらい)エクストラ・ブリュットを。最初のほうの皿みんなに相性が良さそうなので、二人で悩んだ末これにしました。

エチケットには「ターブル・ロンド=円卓」って御銘が打ってありました。
Lancelot-Pienne Extra Brut Grand Cru NV
グラン・クリュでクレマンって書いてある... シャンパーニュじゃなくてクレマン・ド・ブルゴーニュみたい。でもさすが荒井さんの選択、この泡はいけてます。ちょっとバターっぽいヒント、ブリオーシュのような酵母臭、シャルドネ100%なので舌の上ではシャッキリ。これならムニュのうち、鴨フォアグラあたりまで引っ張れそうです。

アミューズ・ブッシュが始まりました。星ふたつ持ってるだけあって気合いが入っています。
・・・でも飲んでて解説を忘れたよ。(汗)
ひとりごはんだと口述筆記とかDQNなことをやってますが、友人との会食ではブログ用の取材wは二の次。
自分の側にあるふたつが、僕の領土。
左はナスタチウム(金蓮花)の葉が載せてある、確か竹炭で黒くしたタルト、右はクローバーですね。

次は、こんなにキュートな「ひとくちサイズ」の楽しいアミューズが。
「アミューズ」という言葉どおりに目でも舌でも愉しませていただけ、泡が進みます。

説明をまぢ忘れたけど... 筒状カリカリに焼いたシェルにクリームっぽいテイストが詰めてあります。
こっちはなんだか忘れてる。

これはフランボワーズ(野苺)とか使ってたか?
ミニ・パンジーのエディブルフラワーが綺麗なアクセント。

これは確か「三色カリフラワー」を砕いたものを乗せたクリーム。
底に強い風味のアクセントが潜んでいますが... すいません覚えていません。もうすぐ還暦だから許して。

こちらはムニュに載っていない、オプションでオーダーしたウニのお皿です。
ウニの上に乗っているのはタラゴーナ。
シャルドネでもドライな泡と一緒だと、魚介類の潮臭さがあまり残らないのが不思議。

この一品は、容れ物に注目しました。裏返すと、こんなんなってます。
バフンウニの形をした容器でした。ここまで拘っているのが素晴らしいです。
でも、バフンウニを同定できるお客さんがどんだけ来るかが少し疑問。(苦笑)

和のフレンチを標榜する「お箸もご用意しました」な、シンプルでステキなお箸。
櫻の木を無垢で削り出した木箸だそうです。記念に持ち帰っていいというので喜んで頂戴しました。
翌朝、妹が「菜箸にする」って受け取ってくれたのは秘密です。

パンに着けるバターとオリーブオイルは、こんな。
欧州風の無塩バターに塩のせ。オリーブ油は多分エクストラバージン。
(あまりにもバターがおいしそうでオリーブ油は試さなかった...)

パンは、こちら。
小さい青磁の鉢はパン皿になりました。無垢の木でできたバターナイフがカッコイイ。
パンはチァバータっぽいテクスチャで、皮は固めで中もっちり系。(説明が簡単=あんまり好きくない)

ムニュにある「毛蟹」のお皿が届きました。
こんなプレゼンテーションで、なんか予測してたのと全然違う。毛蟹... どこ??

外側は百合根とマリゴールド(?)の花、そして粉砕された黒トリュフに包まれています。
毛蟹さまは中に「ツナまよ」みたいになって潜んでいました...。(ああなんて乱暴な比喩)

カニと百合根のテクスチャの違い、カニ風味にトリュフの香り、菊花のヒントを愉しむお皿です。アミューズに続いてこれをいただいた時点で(ぁぁ...このお店は確かにアップグレードした。星ふたつもらった理由が判る)と納得。

この続き、後半は次回の記事で。

4 comments:

  1. obaKoba-sann,

    Isn’t it a diner which is worth being named “Asakusa’s French” with its general feeling or mood and meals that are filled with unique concepts ?

    I know the restaurant was crowned with a star at the Michelin Guide in 2015 and has set up a stable rank in the way of a superior French restaurant there in Asakusa.
    Their cuisines may be unlike common French dining by virtue of the authentic feeling of the chief cook.

    At first, I got the wrong idea that his meals should be classified into Sosaku-Ryori (artistic or imaginative cuisine), although they seem to be developed with his trustworthy methods for established French cooking.
    That might be why the restaurant obtained the 2 luminaries.

    At Hommage, U2 could still take pleasure in the Asakusa’s ambience with their precious ware bowls on the dining furniture.

    I look forward to the latter part…

    best denki

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    1. Best Denki sensei,

      Though they were received two stars by Michelin, the atmosphere is still casual dining, and owner-chef Arai-san adds Japanese cooking essence to their French dishes, the experience at this restaurant was quite impressive. His dishes are creative but not as called 創作料理 due to my perspective.

      Their old restaurant was tiny. But we could certainly felt all of the staffs were working hard to make the guests as comfortable as possible. Such kind of policy is being inherited to this new venue and it's still casual and comfortable, with identical dishes.

      When sensei have a chance to come to Tokyo next time, why don't you ask iSO-san to book here? It's not pricy and smart casual attire is well accepted. I strongly recommend.

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  2. う~ん、確かに見ているだけでも、シェフの心持と言うか、姿勢が表れているお料理・・・写真だけ見ていると、なんだか、緊張感が高くて、ちょっと疲れてしまう感じも。

    毛蟹?
    たしかに、何処に毛蟹?って風体、その前に花びら一枚一枚のバランスを取っているので、緊張感が有りすぎ。
    食前のアミュースもね。

    食べる前に疲れそう・・・

    あっ、僕も馬糞雲丹はわかった!
    海岸で干上がった奴にそっくり!

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    1. あつさん、

      いま丁度SFOへ向かうところですので、簡略にいきます。すいません。次回コメレスは飛行機が堕ちたりアッラーアクバルかまされなければ、フランクフルトかイスタンブールからになります。

      ベスト電機センセイへのレスにも述べましたように、ここは気取らないダイニングです。以前のお店を知っていれば、カジュアルに愉しめるのが判ったかもしれません。
      あ、僕の写真が上手すぎるんですね、きっと。www

      「毛蟹でございます。」って出てきて、説明は受けたものの... 見た目は百合根と黒い粉とマリゴールドの花びらだけ。あれは驚かされますね。でも緊張しないで召し上がれますから、是非あつさん御夫妻も「ほんまげ」をお試し下さい。しっかり愉しめますし、ご予算はサンパウさんより少し安くあがるかも。

      バウンウニ... きっとあつさんなら同定して頂けると思いました。百姓学部百姓学科の先輩、あつさんなら。でも一般人は無理かも。普通、ウニってムラサキウニみたいなトゲトゲした印象がありますもんね。
      (ここ書いてて藤沢のワインバーのマスターが学生時代にやった瞬間芸を思い出したり。(笑))

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