帰国する前夜、iSO さんとディナーへ行ってきました。
また東武線から… こないだと違う見た目の日光ロマンスカー?
これには乗らず各駅停車を待って、曳舟で営団線に乗り換えて。曳舟に営団線が来ている時点でもう浦島太郎ですが… 途中でもうひとつ乗り換えたら、市ヶ谷。
市ヶ谷駅を出て、南のほうへ向かって坂を上っていきます…。
このビル全景を写していたら… 横断歩道の反対側に、白いコックさんの格好をした恰幅のいいおっさんが出現。
「お~い!久しぶり!!」
…ジェロムシェフでした。なんか、去年バルセロナで遭った時よりさらに肥えてる?
負けずに、交差点を挟んだまま怒鳴り返しました。
「なんで儂だって判ったんだよ!?」
「日本でそんな格好で歩いてる奴、おまえくらいしかいね~よ!(笑)」
なんか、ずいぶんな言われようじゃね?
この記事の最後にシェフとのツーショット見せるけど… 確かに紫色のハワイアン着てた。
そのまま店内へ通されて、iSO さんと二人でカウンター席中央をもらいました。
「バルセロナの、ノンナ・マリアのほうはどうしたの?」
「質が保てないバルセロナは引き払って、日本で店を開いてるんだ」
「ネットで観たけど5件くらいやってるね。ここが最新でしょ?」
「君が来るって聞いたから、それもあって今日はこの店に出たんだ」
「そりゃ、ありがとうございます。再会できて本当に嬉しいです」
…だから、お店のスタッフが儂の事をチラチラ見るわけだ。
別に、紫色のアロハなんか着てるせいじゃなかった。安心。
でも… これじゃバルセロナを訪ねる動機が失せた。
ますますイスタンブールと東京ばかりになりそう。
カウンターの向こう側にボトルを冷やす穴が並んでるのを、iSOさんが発見。これ、いいアイデアです。
手前に完熟トマトが並んでて、固そうなパンが… きっとパン・コン・トマーテ用だと推測。
どっちの推測も当たっていましたが、後ほど一緒になって出てきました。(笑)
iSOさんはその左側にある国産ジンのボトルが気になって仕方がない模様。
でもお店の人は開店早々で大忙し。儂の目線では、奥に飾られた蛸や豚の画が可愛かった。
バルセロナのシェフだから、当然カヴァでしょう…。
一般的なカヴァよりフィネスのある、シャキッとスキッとした喉ごしの美味しい泡でした。
iSO さんはワインペアリングを、儂はノンアルコールでペアリングできるそうなので、そちらを。
もちろんカタルーニャの、ビッチ・カタランでいきます。わずかに塩分を感ずる、とても美味な炭酸水。このかすかな塩分がすごく美味しくて、食が進むんです。サンパウに伺った時も、バルセロナ市内でも飲み続けているので、この炭酸水とジェロムシェフのお皿なら抜群の相性だろうと読んでいて、読みは外しませんでした。
白身魚を薔薇造りにしたものと、獅子唐のクロケタス(コロッケ)。
お皿に盛ってきてくれる前に、カウンターの向こう側で… カットしてトーストしたパンにトマトを擦り込んできてくれました。同様に、ハムもスライサーで切り出してくれます。
これ、簡単なようで凄くいけてます。
やっぱ、どんぐり喰って育った豚で造ったセラーノハムの脂が甘くて美味しい。
ラズベリーやシナモンを使った、ノンアルコールの微炭酸ドリンク。
ボデガ・ナイアの白、2019年でした。
驢馬が描いてあるけど… 8種類の花から抽出したノンアルコール飲料だそうで、それをビネガーで割っていました。
バレンシアは El Bon Homme の白ワインです。
マルヴァシアとヴィオニエの混合ということですが、葡萄品種を聞いた限りでは青臭そう…。
海老とロメスコソース、だったと思う。
まったりしたコクのあるソースと海老のコンビネーションが素晴らしい。
ケロケロの卵みたいなのはバジルの種で、みんなもタピる時にも見かけたよね?
この後もエディブルフラワーがそこかしこに使われますが、嫌味にはならない程度です。
横から見ても、やっぱり肥えてる。儂を追い越して肥えた、って理恵さんへSNSしたら笑ってました。
Ultreia というワイナリーの Godello ゴディヨ という白葡萄品種 100% のワインらしいです。
スペインの葡萄品種は半分くらいしか判らない…。奥が深すぎます。
目の前で仕上げのソースをかけてから、出してくれました。
隠し味に柚子胡椒を使ったと言われましたが、言われなきゃ気づけないほどのヒント。
刺身クオリティでも、生の白身魚を出すのはバルセロナでは無理。日本のお客さんだからでしょう。
Can Feixes Chardonnay 2020 シャルドネでした。
柚子、丸ごとオレンジ、シナモンという組み合わせ。これも爽やかで飲みやすかった。
ソテーした貝柱とほうれん草の取り合わせ。三角形の物体はチーズみたいなのが入った餃子。
ホタテを出して暮れる時、ジェロムシェフに「我が家でもホタテ焼いてくれたよね」って言ったら「憶えてるよ~」って。2フィート以上も高いところから塩を振るから、キッチンが塩だらけになりましたっけ。(笑)
El Destraler Negre 2021 イラストの「エチケットを剥がそうとしている小僧」は、ワイナリー創業者の孫だそうです。
グラナッチャが半分以上に、カリニャン、シラー、カベルネが混ざっているらしい…。
グレープに炭酸やビネガーをミックスしたカクテルです。喉ごしの良い中にも渋みが乗せてあります。
自分で仕上げて客席へ持ってきたい、思い入れの皿を用意しているんでしょう。
上写真はディティールが少しでも判るように、暗部の再現をかなり加工してあります。
ホントにまっ黒で、岡山の BMW 最高級セダンの上に乗せたら見えなくなること確実。(爆)
「カラマリだよ。ソースもイカ墨で、内部が『いかめし』になってるよ♪」
「へ~。でも、墨イカってカラマリなの? セピアじゃないの?」
「セピアはもっと丸々とした大きなイカ。このサイズはカラマリ」
「へ~」
…と、スペイン語の勉強になりました。ちなみに上記の会話は英語ですが、イカめし の部分は日本語。(笑)食べてみたら、確かにイカめし風のスタッフィングがしてありますが、ソースのおかげで美味いのなんの。
iSO さんの次のワインは、泡になりました…。
儂のノンアルコールも、同じ雰囲気を出そうとした苦労を感じました。
次は… おさかなのソテー。
iSOさんのほうは濃い赤ワインに切り替わりました。
こんなエチケット。
儂の方も、100% 葡萄ジュース状態です。
そして、肉料理は… 豚です。
で、この後は甘い物が次々に出てきます。『名店の法則』を忠実に則っています。
ここで、iSOさんが向こうに並んでいるジンを是非ひとくち、とおねだりしました。「あれ、俺の個人所有で店のじゃないんだけどなぁ…」とぼやきながらも、和やかに注いでくれる優しいジェロムシェフ。
Llopart Brut Reserva カタルーニャのスパークリング、カヴァです。チャレロ、マカベオ、パレィヤダの混合。チャレロは儂の好きな、サッパリした白ワイン葡萄品種なので、きっとかなりいけてると思います。
底の方にベリー系のフルーツエキス、上から微炭酸のビネガーを加えてバランスを取っています。ノンアルコールのオプションも、なかなか楽しい。酔わないし、甘さも控えめ。酸味で食欲を引き出してくれて料理とよくあいます。
アスパラかアーティーチョークか豆だったか忘れたけど、そういった緑のホクホクをソースに敷いてあります。
青海苔かと思うようなバジルで囲まれたツナのソテーに、百合根やエディブルフラワーが。
花は最初キンレンカかと思ったけど、辛さを感じなかった。
全体的にコクを感じる、いい味わいです。
リオハだそうです。スペインの赤ワインではいちばん濃厚なほうでしょうか。
Roda Reserva Rioja 2016 これで最後の肉が来るな、とハッキリ判るくらい濃厚な赤ワイン。
ただし甘さが控えめなのがペアリングらしい選択。ジュースの甘さと皮由来の渋さが乗って良い感じ。
イベリコ豚のプルーマ、黒胡椒載せ。ロメスコソース添え。
この希少食材はサンパウでもしょっちゅう出てきていましたが、ジェロムシェフなりにアレンジ。
粒のまんまの黒胡椒で強いスパイス感を乗せて、柔らかでまったりした食感のプルーマにメリハリを利かせています。さらにナッツやパプリカ風味のロメスコソースを一緒にほうばると、味変が楽しめる仕掛けです。
ちょびっとづつの皿が次々に出てきて、もうおなかいっぱい。
これって… サンパウと同じ仕掛けになってると思いました。
最初はマンゴスチンだったか?をくり抜いて造ったムース仕立て。柑橘のゼストをちらして風味を引き立てて。
『侘び寂び』という御銘のジンです。
他に天狗のラベルのジンもあったけど、ジンの世界コンテストで優勝したりした奴らしいです。
「ジンって何を使って風味を付けるか知ってる?」
「ジュニパーベリー」 ← 酒じゃなくて調香のほうで憶えた
「さすが。で… 入賞した奴は山椒を使ってるけど、アイデア出しに俺も参加した」
すごい。日本産ジンの醸造にまでアドバイスしてるんだ。
次に出てきたのは… ジェロムシェフ特製の『バスク風チーズケーキ』です。
てっぺんが焼きすぎじゃね?ってくらい黒っぽいけど、すごくネットリ濃厚で、ハマる。銀座6丁目にこのチーズケーキの専門店を出してるし、通販でも買えるので、通販で岡山や習志野へ送りました。
なので、iSOさんも儂も、このケーキは事前に味を知っていました。
「これ、通販で買って食べたよ~。美味しいけど、なんでバスク?…ドナスティア風?」
「サンセバスチャンだね。美食の街からはチーズ配合のヒントをもらったんだ」
へ~。でもあときっと、バルセロナのチーズケーキって言うよりも、バスクって言ったほうが美味しそうに聞こえるからじゃね?w
次にコーヒー紅茶を聞かれて、シングルショットのエスプレッソを所望しました。
コッテリしたチーズケーキの後なので、舌が引き締まりました。
凍った柘榴に載っているのがここんち独自のプレゼンですが、柘榴のソルベはサンパウのまんまパクリ。
この、ひとくちソルベは懐かしかったです。
メロンにペッパー乗せるのは、もうちょっとで「よくあるアイデア」って言いそうになっちゃった。(笑)
生キャラメルやココナッツまぶせのマカロンみたいなのとか、パティシエさん♂も頑張ってます。
去年、バルセロナで一緒に撮った写真は「ブラザーズ♪」って、理恵さんにからわれました。
でも今年の記念写真… 明らかにジェロムさんの方が大柄になりました。(爆)
肥っちゃうのはシェフの職業病だと思いますが、お体を大切にしていただきたいものです。








































































